好印象の心理学「魅力的な顔の特徴と撮影時の肝」 「女性らしい、男性らしい顔」がウケるとは限らない

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一方で、「凛々しい眉が好き」「切れ目が麗しい」「大きな口がよい」「がっちりしたあごが魅力」など、特徴を持った顔が良いという声も聞こえてきます。自分にとって印象よく感じる、あるいは、好みの顔というものは、究極的には、個人差です。

平均的な顔より個性的な顔が好まれるケース

個人差が起きる原因は色々ありますが、私たちは、自身がよく目にしたり、人間関係においてポジティブな感情を抱いた人の顔を好んだりする傾向にあります。例えば、家族や友人、恋人に似ている顔に好感を抱く場合が多いと思います。

興味深いことに、交際中の方は、交際していない方に比べ、交際相手以外の他者の顔に魅力を感じにくいことがわかっています。さらに、「似たもの夫婦」という言葉を体現しているような現象も確認されています。

夫婦別々に写っている顔写真を一組の夫婦に組み合わせてもらう実験をしたところ、実験参加者たちは、結婚歴10年以下と20年以上の夫婦の組み合わせは適切に組み合わせることができました。一方、結婚歴11年以上から19年以下の夫婦の組み合わせは適切に組み合わせることができなかった、という結果がわかっています。

結婚10年以下の夫婦は、元々似た者同士として魅かれあった夫婦だったのかもしれません。しかし、11年を超えるとすれ違いが生じ、感情は夫婦で共有されるより、差異が目立ち、それが顔に表れる、似ていない顔になる。しかし20年を超えて連れ添うと、さまざまな困難を共に乗り越え、感情を共有し、再びお互いの顔が似てくる。そんな説明ができそうです。

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