日本人女性唯一の公認サファリガイド誕生の裏側 太田ゆかさん「生涯サバンナで働きたい」
気温の高い昼間の時間帯は、屋内でパソコン仕事や事務仕事などオフィスワークをし、夕方になり気温が下がってきたら、またサファリツアーに出発する、というのが大体の1日の流れです。
ツアーのない日や緊急時は、動物の保護活動に1日をあてることもあります。
例えば、人間の仕掛けたわなに野生の動物が掛かっていると目撃情報が入れば、その動物がけがをしていないか、けがをしていれば処置が必要かなどを確かめるために、朝早くからその動物を探しに行きます。
動物を守ることが小さい頃からの夢だった私にとって、今の仕事はまさに天職ですが、その最初の出会いは偶然でした。
理系科目が苦手で文系を選んだ私でも動物に貢献できる仕事はあるのだろうかと、一般企業やNGOを調べたり、インターンやボランティア活動に実際に参加したり、とにかくさまざまなことに挑戦していた大学生活。
そのうちの一つ、ボツワナの自然保護ボランティアでのサファリガイドの方との出会いが人生の転機になりました。
アフリカの自然やサファリガイドの仕事を目の当たりにして「もうこの道しかない」と感じて、「できるところまでやってみよう」と、その出会ったガイドの方の出身校であるサファリガイド訓練学校に入学を決意したのです。
英語で苦労するも、訓練学校入学に後悔はなし
いざ訓練学校に入学してみると、一番の壁となったのは学習内容でも生活環境でもなく、「英語」でした。
短期の海外ボランティアに何度か参加していたこともあり、英語力にあまり不安はなかったのですが、訓練学校ではまったく歯が立たなかったんです。
専門用語の多い授業の内容はもちろん、クラスメート同士の会話も全然理解できなくて、今思えばあの頃はホームシックになりかけていたかもしれませんね。
とはいえ、訓練自体はとても楽しかったので、後悔したことは一度もありません。