日本人女性唯一の公認サファリガイド誕生の裏側 太田ゆかさん「生涯サバンナで働きたい」

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

サファリガイドの資格取得には、筆記試験と実技試験の両方に合格する必要があります。

筆記試験の内容は天文学や地質学、動物行動学など自然に関する幅広い知識が問われますが、私は英語が得意ではなかったため、授業の録音を何度も聞き返して復習する必要がありました。

実技試験では、足跡を見てどの動物のものか答えたり、鳥の鳴き声を聞いてその種類を答えたりするなど、実際に運転をしながらサファリツアーのガイドをすることが求められるので、こちらも教科書を勉強するだけでは合格できません。

動物の足跡の試験内容(画像:woman type編集部)

さまざまな動物の鳴き声が入った音声ファイルをひたすら聞くなどに加えて、サバンナに実際の動物の足跡を見に行くフィールドワークにも時間を費やしました。

1年間の訓練学校生活のうち、約半年かけてこれらの試験を突破したら、次の半年間は実際のロッジに派遣される研修期間です。

先輩ガイドの横に座る見習いガイドから始め、少しずつ本物のお客さまを前に実際にガイドする経験を積んでいき、卒業式を終えると南アフリカ公認のサファリガイドとして働く資格を得られるのです。

「なぜ日本人がサファリガイドを?」 自信は少しずつ付いていった

クラファンサイト『for GOOD』YUKA on SAFARI

資格取得後に最も苦労したのは、「外国人である私が南アフリカの地で仕事をするスタートラインに立つ」ことでした。

1年かけて資格を取得しても、仕事を探し始めるためには、外国人がこの国で働くために必要なさまざまな書類をそろえる必要があったからです。

アジア人は私以外に1人もいない環境で、周りの外国人に助けてもらいながら何度も行政の窓口に足を運びました。

「ここまで頑張ったんだから意地でもガイドになるぞ」という強い思いでやっとすべての書類を揃え終えた時は、涙が出るほどうれしかったです。

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事