20代社員が生き残るために必要な2つのこと

人と同じ行動をしていたら最後はカモられる

渋澤だからこそ、長期投資をする意味があると思うのですよ。単に株価を追う短期志向ではなく、企業の価値創造に着眼する長期投資をすれば、自分の関心を他にも向けることができます。要するに、自分が勤務している会社を、外から見る視点が必要になります。これからは労働市場で自分の価値を高めることが大事になってくるのですから。保険に加入するくらいなら、その分のおカネで投資をした方が良いでしょう。

これからは「働き続ける力」と「投資する力」が必要

藤野恐らく、多くの人はあまり気づいていないと思うのですが、今、「すごい時代」を迎えようとしているのですよ。国からの年金が今後、減っていくのは必定でしょう。それは受給額が減るのと同時に、受給開始年齢が65歳から70歳、あるいは75歳になる。そうなった時、2つの力を持っているかどうかという点が問われてきます。ひとつは、会社を辞めた後も働き続けられる力。もうひとつは投資する力です。

渋澤 今、就職する人たちが30年経った時、団塊ジュニアと呼ばれている人たちが71歳から74歳になっています。ご存じのように団塊ジュニアは、団塊世代の子供ですから、人口が多い。第二次ベビーブームと言われた世代です。

つまり今、就職する人たちが僕たちの年齢、つまり50歳前後になった時、再び社会福祉や年金の財政事情が厳しくなっています。だから、今の20代の人たちは、社会保障制度が厳しくなっても大丈夫なように、自助努力をしていく必要があります。そのひとつが長期投資ではないでしょうか。

藤野 まあ、将来的に団塊ジュニアの人口が減っていけば、徐々に現役世代の負担も軽くなるとは思いますが。

渋澤 ただ現状は、団塊ジュニアに頑張ってもらわないと、日本経済は一段と厳しい状況に陥ってしまいます。それと共に、新入社員は若いうちから長期投資に勤しんで、自分の未来に投資してみてはどうかと思いますね。

個人投資家にコツコツ投資を説く「草食投資隊」の地道な活動が、いま実り始めている。(左からセゾン投信社長中野晴啓さん、コモンズ投信会長渋澤健さん、レオス・キャピタルワークスCIO藤野英人さん)

中野自分の人生は自分の力で切り開いていく。自立と自律がキーワードになるでしょう。私が新人だった時は、組織から自立した人格よりも、組織に同化した人格が求められました。会社は従業員のことを一生面倒見る存在であり、手厚い企業年金などによって、老後まで保証していました。その代わり、組織への隷属を求めたわけですが、これからはまさに自立と自律が求められるわけです。

そうは言っても、大企業に入社すれば、まだまだモノカルチャーというか、岩盤があるわけですが、なるべくそれに染まらないことが肝心です。そのためには、投資を通じて外部からの視点を身に着け、自分を客観視できるようになることが必要です。

渋澤社会人になったら、自分にとって幸せとは何かということを、きちっと考えると良いでしょう。社会人生活における幸せとは自己実現であり、自分が成長していることを感じること。そして、いろいろな人とつながっていくことだと思います。

これって、我々3人の草食投資隊が5年間の年月をかけて築いてきた全国の長期投資コミュニティですよね。このような未来志向で互いにつながる動きが、最終的に個々人の自立を促し、幸せにつながるのだと思います。

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