日本人は「我慢のサウナ」「高温、熱波」なぜ好むか 「読む力のプロ」が考察!「日本サウナ」の問題点

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本書には、こう書いてある。

「熱すぎるサウナは、ロウリュの刺激が強くなりすぎたり、空気が乾燥したりしてしまい、長い時間リラックスして楽しめなくなってしまいます。体感温度をしっかり高めたいなら、部屋を熱くするのでなく石をしっかりと熱して、ロウリュをより頻繁に楽しめばいいのです」

「ロウリュ」というのは、「熱したサウナストーンに水をかけて蒸気を発生させ、熱い蒸気を楽しむ」というものだ。

いまのサウナブームがいままでと異なるのは、「ロウリュ」が主体になっていること。「ロウリュ」というのは、「熱したサウナストーンに水をかけて蒸気を発生させ、熱い蒸気を楽しむ」というもの(写真提供:こばやし あやなさん)

いまの日本は「熱さ」を追い求めすぎている施設が多い

第3次が以前のサウナブームと異なるのは、「ロウリュ」が主体になっていることだ。ロウリュの蒸気が身体に降りてくる感覚はとても新鮮で気持ち良く、従来の乾燥したサウナとはまったく違う楽しさがある。

しかし、新しいロウリュサウナを各地に訪ねてみると、ひとつ気になることがある。それは、あまりにも「熱さ」を追い求めすぎている施設が多いということである。

サ室(サウナ室)の温度がすでに十分に熱すぎるほど熱く、90度前後もあるところが多い。この熱さでロウリュすると、熱波に襲われて耐えられないほどになる。

最近はこれに加えて「爆風ロウリュ」と呼ばれる、排気ダクトのようなものをストーブの上に設置して蒸気を爆風のように吹き付けるサウナも現れてきている。

最初に話題になったのは千葉県流山市の「南柏天然温泉すみれ」で、これを同じ流山市の「スパメッツァおおたか 竜泉寺の湯」のドラゴンサウナが追随して話題になった。

ドラゴンサウナは一定の時間が来ると突然「燃えよドラゴン」のテーマなどの威勢のいいBGMが流れ、赤い回転灯が派手に点き、5基のサウナストーブの上にずらりと並んだ送風口から、凶悪な熱風が押し寄せてくる。

これはこれで「熱さへのチャレンジ」としてはおもしろい。必死で耐えて「よし! 今日は最後まで耐え抜いた」と、走って水風呂に飛び込みに行くのも楽しい。

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