また、最初の受験で大学に落ちて2浪してしまった理由についても、「PDCAができていなかった」と振り返ります。
「当時は落ちた理由を分析せずに、『勉強量が足りなかった』で終わらせていました。今思えば、安易な考えだったと思います。自分がわからない基本的なところを聞いたり、探し出したり、それを埋めたりできていなかったんです。最初の大学で勉強についていけなくなったのは、それを長い間気づいていなかったことが大きいです」
後半の浪人生活では、それは改善できたようで、今の大学に入ってからは自衛隊に入るまでの自分とは別人のように勉強についていけるようになったそうです。自衛隊で勉強に対する意識が鍛えられたのもありますが、「質的な暗記を意識するようになった」ことが大きいと話してくれました。
浪人生活を頑張れた理由についても、ただ丸暗記するのではなく、読み解きながら意味を考えるスタイルを構築でき、「モチベーションが保てたから」だと言います。
少しでも理解できないことは先生に聞く
「最初の浪人生活や最初の大学では、過去問の暗記ばかりしていたせいで勉強自体のモチベーションも上がらず、そのために成績が上がらないといった悪循環を繰り返していました。
そうした反省を生かして、少しでも理解ができないことは何でも先生をつかまえてひたすら質問をするというスタイルで勉強をするようになったんです。そうするうちに、自分で考えて答えを導き出すようになって成績が上がりました。自分で理解して噛み砕く、質的な暗記ができるようになったことで、勉強についていけるようになったんです」
今、GUSTONさんは無事留年を回避して歯学部の4年生になり、歯医者を目指して勉強に励む日々を送っています。最後に、試験についていけなくて苦労している人に対して思うことを話していただきました。
「歯学部にはかつての私のように勉強についていけなくてたくさん留年をした方がいます。やはりそれは私のように丸暗記で覚えようとしているためだと思うので、教科書の小さい用語を読み解いて、文章を自分の頭で理解したうえでテストに臨めば、少しは変わるのではないかと思っています。
自分が勉強についていけずに苦しんだので、少しでも同じような思いをする人を減らしたい、人の役に立ちたいと思って今は勉強をしています。今、私は麻酔矯正、口腔外科などの勉強をしていますが、日々とても興味深く、楽しく学ばせていただいています。いい歯医者になれるように頑張ります」
幾度となく回り道をし、挫折をした彼はきっと、苦しい人の目線に立って物事を考えてくれる立派な歯医者になるだろうと感じました。
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