観葉植物をあっさり枯らす人がわかってない鉄則 室内の空気の流れを読み、適切に水やりしよう

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適切な換気によって息苦しさが解消されるのは人間も植物も同じです。風の流れは目に見えないため判断が難しいのですが、より良い通気を心掛けるといいでしょう。

窓が開けられない部屋ではサーキュレーターが活躍します。扇風機とは異なり、直線的な風が遠くまで届くことが特徴です。換気扇とも併用すれば部屋中の空気が循環し、湿度や温度まで均一に整います。

人間にとっても、エアコンの補助や感染症対策に有効です。注意したいのは植物に風が強く当たること。強過ぎる風は葉から水分を過剰に奪い、水枯れを引き起こします。葉がそよそよと快適そうにそよぐくらいのイメージです。

(イラスト:山田聖貴、澤ひかり)

空腹だから食事もおいしい「水やりの秘訣」

今まで植物の診断を行ってきた中で、不調を招いた原因の圧倒的な1位は水の与え過ぎです。「良かれと思ってつい水を与え過ぎてしまう」気持ちは非常によく分かります。

しかし、人間も常に満腹だと不調になりますし、空腹で食事をするからおいしく感じるものです。

植物の根には「水分屈性」という、乾燥を察知することで水を求めて根が伸びる特性があります。常に湿潤状態だと、根は伸びる努力を怠ります。

また用土の中では植物の根も呼吸しているので、湿潤状態が続くと、根が窒息し根腐れを引き起こします。人間と同じように、植物も空腹(乾燥)と満腹(湿潤)を交互に繰り返すことで健康に育ちます。

(イラスト:山田聖貴、澤ひかり)

水やりのタイミングは、用土の乾燥を確認したとき。鉢の容積の4分の1程度を与えるのが望ましいです。そんなに少ないの? と感じるかもしれません。一般的には「鉢底穴から水が流れ出るまで」と言われます。これは保水性の低い用土には有効な目安ですが、腐植が豊富な用土は保水性が高いので4分の1程度が適正量になります。

この分量で水を与えると、用土にしっかり行き渡って空気も循環し、鉢底穴からも水が流れ出ません(鉢皿に水が溜まると根の呼吸が阻害されますのでご注意ください)。根から吸い上げた水分を使って日中に光合成を行います。そのため水やりは午前中に行うのが理想的です。

水やりの失敗で多いのが、用土の内部はまだ湿っているのに、表面が乾いただけで水を与えてしまうことです。鉢の重みで乾き具合を判断する手法もありますが、初心者にはハードルが高いのも事実です。

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