観葉植物をあっさり枯らす人がわかってない鉄則 室内の空気の流れを読み、適切に水やりしよう

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そこで、水やりの適切なタイミングに悩む方におすすめしたいのが植物専用の水分計です。鉢に挿しておくだけで簡単に使用でき、水を与える適切なタイミングを「色の変化」で知らせてくれます。慣れてくれば用土内部が乾く周期も感覚的に分かるようになってきます。水やりに慣れるまでの「補助輪」としてうまく活用するといいでしょう。

(写真:サスティー)

長期間水やりを忘れて植物がしなびてしまったときは、ソーキングで復活する可能性があります。別名「腰水(こしみず)」とも呼ばれる技術です。霧吹きで葉水(はみず)をたっぷり行ったら新聞紙などで株全体を包みます。そして深めの器に水を張り、鉢ごと数時間漬け込みます。このとき水位は鉢の腰の高さくらいを目安にします。これでも改善しない場合は、残念ながら復活は難しいです。

葉が黄色くなってきたときは…

枯れについての相談で最も多いのは、葉の黄変を心配するものです。

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実は多くの場合、生理的な自然現象が原因で植物の不調ではありません。新芽が出ると下葉(根元に近い古い葉)が黄変し、いずれポロッと落ちます。これは新陳代謝によるもので、むしろ健康な育成の証しと言えます。また枯葉や枯枝を放置しておくと、ホコリと同様に病害虫の発生原因となります。枯葉や枯枝は躊躇なく切り落としましょう(下記イラスト参照)。

注意して欲しいのは新芽や比較的新しい葉の黄変です。ハダニの可能性が高いです。ハダニは非常に小さく肉眼ではほぼ見えません。主に葉の裏について栄養を吸収し、葉面が粉っぽくなります。群れになるとクモの巣のようなものを張ります。被害が進むと葉の色がカスリ状に薄くなり、白や黄色になります。対処法は、濡れティッシュで葉裏を拭き取り捕殺します。

また、葉が茶色くなっているときは、葉焼けの可能性が高いです。強過ぎる日光や照明器具が植物に直射していませんか? その場合は設置環境を見直すのが鉄則です。

(イラスト:山田聖貴、澤ひかり)
川原 伸晃 園芸家、いけばな花材専門店四代目

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かわはら のぶあき / Nobuaki Kawahara

1981年東京都生まれ。オランダ最大の園芸アカデミー Wellant College European Floristry 修了。2005年、観葉植物専門店「REN」を立ち上げチーフデザイナーに。2010年、経済産業省主催のデザイナー国外派遣事業に花卉園芸界の日本代表として選出される。2011年、花卉園芸界のデザイナーとして史上初めてグッドデザイン賞を受賞。 REN開業時から植物との持続可能な暮らしのサポートを掲げ、購入した植物のアフターケアに取り組んでいる。健康診断や出張、引越し対応、ホテルなど、ご利用者のライフスタイルに合わせたきめ細かなサービスを「プランツケア®」として提供している。

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