日本代表選抜大会から世界ジュニアに出場した選手で、現在男女ツアーや海外ツアーで活躍している「世界ジュニアOB・OG」は多い。
男子では、2017年に15~18歳の部で出場した河本力、中島啓太が男子ツアーで勝利を挙げ、中島は現在賞金ランクトップに立っている(7月2日現在)。2011~2013年の低年齢カテゴリーに加えて2018年に15~18歳の部で出場した蟬川泰果は、東北福祉大時代にアマチュアで日本オープンを制し、今年はプロとしてツアー勝利を飾った。
男子の場合、高校生までのジュニア時代を卒業後は大学進学という選手が多いが、大学在学時、卒業後すぐにプロで結果を出しているOBがいる。
女子はツアー全体が低年齢化していることもあり、世界ジュニアOGたちはジュニアを卒業後すぐにプロ入りし、活躍しているケースが多い。
畑岡奈紗、笹生優花も出場
その筆頭が2014~2016年に15~17歳の部(当時)に出場し、2015、2016年と世界ジュニア2連覇を果たした畑岡奈紗。そのときの世界ジュニアでのライバルは当時フィリピン代表で出ていた笹生優花で、ともにアメリカ女子ツアーで戦っている。
畑岡と同時期に世界ジュニアに出た永井花奈、蛭田みな美らが日本ツアーで活躍しており、ほかにも2016年に13~14歳の部で5位に入った西郷真央、2017年に15~18歳の部に出場した吉田優利など、日本女子ツアーの中心選手になっている。
世界ジュニアに出場したからといって、その後日本で、世界で、結果を残せるわけではない。ただ、ほとんどの選手にとって初めてとなる海外での試合、コースの体験ができ、世界には同世代にどんな選手がいるかを知ることもできる。また、縦のつながりもでき、先輩から後輩へ精神面や技術面も伝わっていくなど、この世代にとって貴重な経験が、その後に生きているといえるだろう。
日本代表選抜大会の出場選手に毎年配布されるパンフレットに、先輩たちからエールが送られている。
畑岡は「世界ジュニアはいろいろな国の人が出場しています。もしかしたら将来戦う選手がいるかもしれません。私も初めて優勝したときに争った選手が今は友達です。世界ジュニアは友達を作るチャンスでもあるし、今自分に何が足りないかを知る大会でもありました」と記している。
蟬川は「(10歳で)初めての海外で、いい緊張感と、試合への向かい方もよかった。世界で6位になって注目を浴びて、夏の日本の試合に出ていくときにすごくプレッシャーを感じたことを覚えています。勝ちたかったんですけど勝てなくて、悔しい思いを今も鮮明に覚えています。悔しい思いが糧になっている部分もあるので、今のゴルフ人生を支えているのは世界ジュニアだと思います」と述懐している。
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