堀江貴文「生成AIで知的労働者は一気に職を失う」 高額報酬のコンサルは存在価値がほぼなくなる
プロカメラマン、素人カメラマン、その境目はこれからなくなっていく。純粋な撮影技術だけみれば、とうぜん素人はプロにおよばない。でも素人写真をAI処理して、プロ級に仕上げてしまうことはもはや可能だ。高価な一眼レフも必要ない。iPhoneはデジタルカメラに匹敵する性能を持っている。iPhoneとAIさえあれば、素人もプロに肩を並べられるのだ。
私はあらたまった写真を撮られる機会が多い。自分の新刊書籍や、監修する商品のプロモーション用だ。そのために撮影スタジオに出向き、カメラマンとそのアシスタントが組んでくれたセットのまえに立つ。手間もコストも人員もそうとうなものだ。こうした光景はこれからなくなっていくだろう。
既存の写真がいくらかあれば、あとは生成AIが綺麗な近影をいくらでもつくってくれる。私はめったにネクタイを締めない。でもそのネクタイ姿にしろ簡単に合成できる。ならば、プロカメラマンにしかできないこととはなんだろう。正直、それを見出すのは難しい。
これはプロのイラストレーターも同様だ。色使い、タッチ、モチーフ、テクスチャー、輪郭線の幅。そのイラストレーターを特徴づけるそういった要素も、画像生成AIなら変幻自在に操れる。
いまや数多くの画像生成AIサービスがリリースされている。「サッカーをする猫」と文字入力するだけで、ユーモラスなイラストが瞬時に生まれる。「アニメ風の女子高生」と入力すれば、いかにもそれらしいキャラができあがる。
ただ現時点では、商用に耐えられるレベルのものをつくれる画像生成AIは限られていて、操作にもそれなりの技術(コツ)が要求される。だが、GPTと同じように、画像生成AIの分野も日進月歩で進化していく。じきにだれもがプロ顔負けのイラストを仕立てるようになる。
高性能のデジタル時計が普及したあとも、アナログ時計は販売されている。便利なオートマ車があるのに、マニュアル車も販売されている。アナログ時計やマニュアル車にあえてこだわる人が一部にいるからだ。ある種のレトロ感が魅力なのだろう。
クリエイティブの世界でもそうなっていく。多数の「素人+AI」と、一部の「才能あるクリエイター」。そういう構図になっていくはずだ。
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