小学受験「準備に最低1年必要」なたった1つの理由 お受験を侮る人が知らない親の教養が試される時

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注目が集まっている、私立や国立の小学校への入学を志願する“お受験”。受験準備に最低1年は必要という理由と、求められる共通知識とは(写真:プラナ/PIXTA)
首都圏では中学受験が年々激化し、過去最高受験者数を更新し続けている。その陰で、注目が集まっているのが、私立や国立の小学校への入学を志願するいわゆる“お受験”だ。これまで特別な家庭の子息のためのものと思われてきたお受験だが、今や一般家庭、とくに共働きの家庭で子どもを通わせたいという熱が高まっている。
この連載では、お受験のリアル、そして実際に私立や国立小学校の実態や通わせる家庭の考え方などに迫っていく。今回は、小学校受験の進み方について「お受験じょうほう」サイトを運営するバレクセルの野倉 学氏に聞いた。
本連載「共働き小学校受験への道」では小学校受験についての体験談を募集しております。ご協力いただける方はこちらのフォームよりお願いいたします。

準備に最低3年の中学受験、最低1年の小学校受験

小学校受験の話となると、どうしても中学受験が対比として出てきてしまう。それだけ今や首都圏の中学受験は一般的になっている。教育熱の高い地域では、1、2月の受験シーズンには、6年生のクラスの半分以上が欠席し(欠席扱いとしてカウントするかは学校次第だが)、登校してきた生徒を学年すべて集めても合同クラスで運営するといったような話もちらほら聞く。

その中学受験では、最低でも3年間の準備が今や当たり前。人気塾によっては3年生の終わりではもう入れず、「塾の席を確保するために小1から塾に入れた」という親の話も都心では珍しくない。

一方で、加熱する中学校受験を回避するがのごとく受験者が増えてきた小学校受験には、一般的に準備にかかるのは1〜2年。もちろん早く始めておこうと2、3歳から幼児教室などに通わせる家庭もあるが、いちばん多いのは受験の1年前からのスタートだという。

一般的に小学校受験の本番は、埼玉や神奈川など首都圏近郊が10月、そして東京が主に11月、国立校は12月までかかってくる場合もあり、人気トップ校の中では国立の筑波大学附属小学校の3次試験の結果が12月後半に出て、それで終わりを告げる。もちろんその後も追加募集などを行う学校もあるが、小学校入試のメインは11月と言えるだろう。

逆算すると、1年前の年中の秋頃からお教室に通い始める。もちろん準備を周到にするために、そのまた1年前の年少の秋頃から準備を始める人もいる。

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