もちろん、絵が上手である必要はまったくありません。本人が楽しんだり面白がったりしながら描くことが、何より大事です。
「気づき」を文や絵で表現すること、覚えたい情報を覚えやすいように新しく意味付けすることを、私はIP化と呼んでいます(IP=Image Processing)。
「IP化」とは、情報を分解、転換、加工、関連付けするテクニックの総称です。
イメージへの変換が「考える力」をつける
「どのように描こうか?」とIP化をする作業そのものが脳を鍛え、考える力をはじめ、あらゆる脳力を高めてくれます。
たとえば、江戸末期の歴史人物「井伊直弼」について覚えたいとします。
「井伊直弼は、桜田門外の変で暗殺された」ということから「井伊直弼→井戸」「桜田門→桜」「暗殺→幽霊」というイメージに置き換えると、「桜舞い散る日に、井戸から井伊直弼の幽霊が出てくる」という1枚のイラストができあがります。
ポイントは「実物と似ていない」「きれいに描けない」などと悩まないこと。
手をどんどん動かしてシートを完成させ、「答えを隠して思い出すこと」を繰り返す。そんな使い方をおすすめします。
イラストの完成度を高めることではなく、早く仕上げることを目指してください。
情報を加工するとき、頭の中では「抽象化」が行われています。
「抽象化」とは、覚えようとする情報と、脳内にある既存の知識を組み合わせて再編集し、新しい見方や考え方を生み出すこと。
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