コード書き続けた世代に迫られる「AI時代」の変革 「プログラマーの本質に立ち返る時が来た」
——ChatGPTをはじめ、生成AIの進化はこれからも続くはずです。それがプログラマーの仕事・キャリアに与える影響について、お二人はどのように見ていますか?
遠藤:それまでプログラミングと縁もゆかりもなかった人がソフトウエア開発に興味を持って参加するようになるでしょうし、長くプログラマーとしてやってきた人にとっても、うかうかしていられない状況になることは確かだし、働き方を見直す必要はでてきますよね。
成長意欲がないと、すぐに追い越されてしまう
——10年~20年とプログラマーとしてずっとコードを書き続けてきたようなアラフォー世代は特に不安を感じそうですよね。
伊藤:僕らも危機感は感じていますからね(笑)、その通りだと思います。
ただ、現状「言われた通りにプログラミングするだけ」のスキルしかないアラフォー世代のプログラマーなら、やはり自己変革は避けられないと思います。
そのままでは遅かれ早かれ、任される仕事はこれからますます小さくなっていくでしょうから。
生成AIに限らず、テクノロジーはどんどん進化し民主化されるものですし、テクノロジーの進歩は非線形の効率をもたらします。
年齢や世代がどうあれ、プログラマーとしてできることを増やしていこうという成長意欲がないと、すぐに便利なテクノロジーに追いつかれ、追い越されてしまうと思いますね。
遠藤:人間がやるべきこと、AIに任せて大丈夫な部分は峻別しないとマズいでしょうね。過去を振り返っても、テクノロジーの進歩によって仕事が奪われていった人は大勢います。
しかし、その多くは持てる技術を土台に「自分にしかできないこと」を見つけ次のステージに進んできました。
今はドラスティックな変化が起こりやすい。親しんできた技術だけでなく、なるべく早く変化の兆しをキャッチする努力は年齢を重ねるほど、意識することが大切でしょうね。
例えば今なら、人間にできて、AIにできないことは何か峻別できるよう、嗅覚を磨いておくべきだと思います。