NHK大河ドラマ『どうする家康』第18回「真・三方ヶ原合戦」では、武田信玄の策略にはまった家康を救うために、甲本雅裕さん演じる夏目広次が影武者となる場面がおおいに話題となりました。第19回「お手付きしてどうする!」では打って変わり、戦国の世を強かに生きる女性の姿がフォーカスされます。その女性、お万の方と身ごもった子は、その後どんな人生を歩んだのでしょうか。『ビジネス小説 もしも彼女が関ヶ原を戦ったら』の著者、眞邊明人氏が解説します。
家康の子をふたり身ごもった女性
お万の方(のちの長勝院)は、三河の永見貞英の娘として生まれました。彼女が徳川家康の正室・瀬名(築山殿)の奥女中として奉公していた際に、家康の子を身ごもります。しかし築山殿は、奥女中の彼女を側室として認めませんでした。家康とお万の関係が築山殿に知られたのが、身ごもってからか、その前なのかは判然としていません。
いずれにせよ築山殿が側室として認めなかったため、お万は城から追放されることに。この件に家康は積極的に関与しなかったことから、彼女に対する愛情は薄かったことがうかがえます。
さらにお万には不幸が重なりました。それは妊娠したのが双子だったことです。当時、双子は「犬畜生と同じ双子腹」と呼ばれ忌み嫌われていました。これで、さらに家康はお万とその子を受け入れることに消極的になります。とはいえ家康の子である事実は変わりありません。この問題に当たったのが、重臣の本多作左衛門でした。
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