「骨粗しょう症」と聞くと、高齢者の生活習慣病というイメージを持っている人も少なくないでしょう。ですが近年、高齢者だけでなく、若年層の「骨密度」の低下が問題視されています。
「骨密度」は、骨の強度を表す値。成人で80%以上が正常とされ、70%以下まで低下すると「骨粗しょう症予備軍」となってしまいます。ただ、一般的な健康診断の項目にはないので、自分の値を知らないという人が多いのではないでしょうか。
骨密度低下の原因は、主にカルシウム不足と運動不足。ちなみにカルシウム不足は、イライラの増幅、集中力の低下など、精神面にも悪影響を来たしますので、併せてケアしておきたいですね。
骨は知らないうちにどんどん老化する
成人の体は、全体重の約1%がカルシウムでできています。そのカルシウム量の99%が骨や歯の材料となり、残りの1%が血液や筋肉の形成、そして集中力などにかかわる精神安定のために使われます。
骨の形成は、成長期とともに最盛期を迎え、20歳を過ぎると早くも減少に転じます。その後は、日々のカルシウム食品の摂取で骨量が減らないよう努力しなくてはなりません。また、骨は動かすことによって鍛えられるという特質があるので、オフィスにこもりきりのビジネスパーソンは要注意。「年齢に関係なくどんどん老化する!」と、肝に銘じましょう。
運動時間を取れない方は、通勤の際、一駅先まで徒歩や自転車で行くようにしたり、駅ではエスカレーターではなく階段を利用するようにしたり、意識的に骨を動かす機会を増やしましょう。
とはいえ、やはり食事面は最重要。厚生労働省の調べでは、働き盛りの20~50代(男女)の1日のカルシウム摂取量は、いずれも400mg台です。国の推奨量は成人男性の場合、20代が 650mg、30~40代は550mg、50代は600mg、成人女性は20~50代いずれも550mgとなっています。どの年代も大幅にカルシウム量が 足りていないのが現実ですね。
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