有名な「ネットワーク理論」というものがあります。
1973年にアメリカのマーク・グラノヴェッターが発表した「弱いつながりの強さ(The Strength of Weak Ties)」で、ホワイトカラーの転職成功者を分析したところ、転職に有益な情報は「つながりの強い人たち(≒人脈)」よりも、普段接触頻度の少ない「つながりの弱い人たち(≒ネットワーク)」からもたらされたことがわかったのです。
「つながりの強い人たち(≒人脈)」からの情報は、同質的で、情報ソースも近いので既知であることが多いのですが、「つながりの弱い人たち(≒ネットワーク)」からの情報は、普段の交流では得られないような多様なもので、異業種の知見を得られました。
活きるのは「浅くて広い」ネットワーク
この「人脈」よりも「ネットワーク」のほうが有益だという理論は、転職に限らず、ビジネスでも当てはまります。
変化の速いスタートアップでは、自分ですべてをこなすことは難しく、必要な人材をアサインする必要があります。
そのとき、「誰を知っているか」で成果に差が出ます。「Know how」よりも「Know who」なのです。
平成の時代はコンサルや外資系銀行などで働いて「レアスキル」を磨き、「個のハイスペック化」をしていくことで評価されました。しかし令和の時代は、その「個」がつながって、自らの力をつけつつ、ネットワークを活かしていかないといけません。
自分ひとりで解決できなくても、「解決できる人」を知っていて巻き込むことができればいいのです。
「個人が優秀かどうか」よりも「目的を達成できるかどうか」が大事だということです。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら