日本人が開発「薄くて曲がる」太陽電池のすごみ 髪の毛より薄い「ペロブスカイト」で生活が変わる

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世界各国の科学者から成る国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、温暖化をもたらしている原因が“人間”による活動であることは、「疑う余地がない」と断言する。温暖化という言葉は、柔らかい響きがあるが、海外メディアは「温暖化による公害」と表現する場合もある。

日本も決して無縁でない。特に大都市では、温暖化の影響に加え、ヒートアイランド現象で気温上昇が著しい。

気象庁によると、2021年までの約100年間の年平均気温の上昇率は、東京で3.3度、大阪では2.6度、名古屋では2.9度となり、都市化の影響が比較的少ない15観測地点の平均1.6度を大幅に上回っている。気温上昇により、夏は熱中症患者が増え、大気の状態が不安定化することで、記録的短時間大雨が各地で発生している。

排出されるCO2の約6割はライフスタイルに起因

温室効果ガスといえば、工場から立ち上がる煙などが思い浮かぶが、これは化石燃料などを使ってエネルギーを作り出す供給側から出ている。他方、そうしたエネルギーや製品を消費している側からみると、全体の約6割が住・食・移動・レジャーなどのライフスタイルに起因している(環境省)。このため脱炭素社会の実現には、個人の行動変容が必要となる。

環境に配慮した行動には、節電、省エネ家電の購入、フードロスの削減、買い物用マイバッグの持参、公共交通機関の利用などがあり、実践している人も少なくない。

一方、自分1人が頑張っても、本当に効果があるのか、という疑問を持つ人も多い。根源的な欲求もある。牛肉は飼料や水を大量に使うため環境負荷が高い食材だが、誰もがビーガンやベジタリアンになれるわけではない。サステナブルクローズは重要だけど、いつも同じ服ばかりの「着た切り雀」では気分が上がらない。

さらに、意識が高くても日々の多忙な生活に追われると、行動が疎かになってしまうこともある。都内在住の呂咲さん(35歳)は3歳の男の子を育児しながら、上智大学大学院で地球環境学を研究している。

そんな彼女でも「学生として環境問題を考える際には、省エネをしよう、環境に配慮した製品を選ぼう」と想うものの、「家事や育児に追われていると、ついつい『慣れた行動』、つまり環境に良くない行動を取ってしまうのです」と明かす。しかし、子どもや孫の世代のことを考えると、「お上頼みでなく、私達1人ひとりが、ライフスタイルを見直して行動を変える必要があると思う」と呂さんは語る。

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