日本人が開発「薄くて曲がる」太陽電池のすごみ 髪の毛より薄い「ペロブスカイト」で生活が変わる
地球温暖化の影響により洪水、干ばつ、山火事、経験したことのない暴風雨が世界各地で頻発している。日本でも気候変動への関心が高まっているが、ある調査では環境のために生活スタイルを見直したいという人は5割にとどまっている。
こうした中、政府が2030年までの早期に実装を目指しているのが、薄くて曲げられ、国産材料を使ったペロブスカイト太陽電池だ。この日本発の次世代太陽電池が実用化されれば、誰もがどこでも、気軽に創エネと省エネを実現できる。発明者である桐蔭横浜大学の宮坂力特任教授は、街全体が「超分散型発電所になる」と語る。
行動に消極的な日本人
先進17カ国の成人を対象とした調査によると、自身が生きている間、気候変動の影響に伴う被害を受けることに「非常に懸念がある」と回答した人の割合は、2021年は2015年から各国で上昇した(アメリカの世論調査会社ピュー・リサーチ・センター)。ドイツは19ポイント、韓国も13ポイント上がったが、日本は逆に8ポイント下落し、唯一低下した国だった。
さらに、気候変動の悪影響を減らすため生活スタイルを「大きく見直したい」、「ある程度は見直したい」と回答した割合は全体で8割に上るが、日本人はわずか5割強にとどまり、17カ国中最低だった。環境省の調査でも、「脱炭素」という言葉は知っている人の割合が9割に対し、実際に行動を取っている人は3割と、「意識」と「行動」の間にギャップがあった。
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