求人広告を眺めていると、月給で10万円台、時給で1000円前後の非正規雇用の仕事があふれている。長年続いている女性の貧困問題は非正規雇用の低賃金と雇用の不安定が根本的な原因であり、女性の非正規の割合は54.4%(2020年男女共同参画局調べ)、平均年収は198万円(令和3年分民間給与実態統計調査)と相変わらず横ばいの厳しい状態が続いている。
さらにインフレによって、生活必需品や光熱費が急上昇している。生きているだけでお金がかかる社会になってしまった。そのような中、単身で暮らす非正規雇用の女性たちは、いったいどのような生活をしているのだろうか。
月の手取りは10万円前後
編集部に非正規雇用、51歳単身女性から「月収10万円前後で都内に居住しています。家賃と光熱費で収入のほとんどがなくなってしまいます」というメールがきた。悲痛な声だった。女性の自宅の最寄り駅に向かった。
「今は在宅の事務仕事です。時給1080円の1日6時間勤務、週5日、今月の手取りは9万7000円でした。5万9000円の家賃と光熱費を払ったらお金はなくなります。もう1年間くらいそんなギリギリな感じで、わずかな貯金が、いずれ底つくみたいな状況です」
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