「娘婿はみんな移民」フランス一家の"異文化衝突" 海外作品をどう買い付けるか、配給会社に聞く

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『最高の花婿ファイナル』( © 2021 LES FILMS DU PREMIER - LES FILMS DU 24 - TF1 FILMS PRODUCTION)
フランス人4姉妹の婿は全員移民の外国人。イスラエル・アルジェリア・中国・コートジボワールの娘婿たちのユーモアあふれる異文化バトルを描いた『最高の花婿 ファイナル』が公開中だ。
シリーズ最初の『最高の花婿』(2014)は、フランス人の5人に1人が見た大ヒット作。続編『最高の花婿 アンコール』(2019)も公開され、今回がシリーズ最終作となったが、日本では馴染みの薄い移民家族の物語がなぜ、ヒットしたのか。同作配給会社の株式会社セテラ・インターナショナル代表取締役の山中陽子さんに、映画の社会的背景や海外作品を扱う配給会社の仕事などについて話を聞いた。

――『最高の花婿』シリーズを買い付けて日本で配給したきっかけについてお聞かせください。

日本では移民もので、しかもフレンチコメディーはヒットしないと周りからは危惧されていました。

確かに、この映画は文化の違いやそれに基づく相互理解をテーマにした社会派の映画です。でも、基本的には家族の話で娘の幸せを願う親の話です。その気持ちは世界共通ですよね。

世界中で共感を呼ぶ家族の物語

配給することを決めたのは、共感を呼ぶ「家族」の話ならば日本でも受け入れられるのではないかと思ったからです。

「たくさん笑ってほろりと泣ける」家族の物語が日本人の感覚に合ったのでしょう。日本でも、人種云々より、両親や娘婿たちのキャラクターに親近感を持った人が多かったようです。日本でもスマッシュヒットを記録しました。

――フランスというと、白人やパリのシャンゼリゼ通りを思い浮かべてしまいがちですが、実際は移民の人たちもたくさん住んでいますね。

パリには中国人地区もアラブ人街も黒人街もあります。なので、いわゆる白人の「フランス人」だけでは社会は成り立っていないです。異なる人種の人たちが共存して生きていかなければなりません。

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