「読書が人生変えた男性」のサクセスストーリー 誰も味方がいないのなら本を味方にすればいい

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むしろ逆に、どんな人からも、自分の血肉となるものを貪欲に吸収していこうという、究極の「肉食系」なのかもしれません。

Sさんは、逆境にあった少年時代に、どんな人からも学んで、自分の力にしていこうという、能動的な「攻め」の生き方を身につけたのです。これは困難に立ち向かうとき、誰のことも傷つけずに戦うことができる、最善の方法といえるでしょう。

これは、どんなに悪い状況でも、何か別の物事のせいにしないということでもあります。何かのせいにするというのは、例えばこんな感じです。部長が短気だから、せっかくうまくいっていた案件も途中でおじゃんになってしまった。自分はもともと運が悪い男だから、いい上司に恵まれない。今日は出勤するときに階段でつまずいたから、契約がうまくいかないんだ……、などなど。

現状否定よりも現状の有効活用を考えよう

でも、こういったことは、誰にでも同じような確率で、誰の身の上にも起こることではないでしょうか。こうしたことに原因を求めて、つまらない時間を過ごすのは実にもったいないことです。

その時間をもっと、「現在の状況から何か得られるものはないか?」「もっと良くしていくには、どうすればよいか?」と考えることに使うほうが、ずっと楽しいし、得なのではないでしょうか。こう考えることで、どんな状況にあっても、希望を持ち続けることができるのですから。

希望を持ち続けるということは、ずっと脳を若々しく保っていく上でも重要なこと。これは、脳科学の研究でも実証されていることです。

近くに誰も味方がいないとき、たった一人で強い意志を保ち続けることは、どんな人にとっても難しいものです。心が折れてしまいそうなとき、Sさんはどうやって負けない心を保つことができたのか? 彼に尋ねてみたことがありました。

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