20代後半にぶつかる「ロールモデル不在」の高い壁 理想の人はいるが「手に届きそうな人」はいない
「29歳になるのが怖い」「将来への漠然とした不安がある」「出会いはあるのにピンとくる人がいない」「ライフステージが変わって友達と疎遠になった」「キャリアや人生のロールモデルが見つからない」――。
20代も後半になると、今まで同じ岸にいた人たちがいつの間にか向こう岸で暮らしていたということがある。あの日のライブに付き合ってもらった友達は結婚して家を買い、同じタイミングで入学した友達、入社した同期たちも、転職やら留学やら結婚、出産やらでみんな少しずつ他の岸へと渡っていく。私はずっと同じ岸辺にいながらみんなのことを見ている。
30歳を目前にこんなふうに悩んだり迷ったりしたことはありませんか? 会社員として働く東大卒のコラムニスト・ジェラシーくるみさんの新著『そろそろいい歳というけれど』より一部抜粋し再構成のうえ、“ロールモデル”の存在についてお届けします。
女子会で必ずと言っていいほど出る言葉
「ロールモデルいなくない?」
25歳前後、近い将来の話をするときに女子会で必ずと言っていいほど出る言葉。
転職や出産、復職、自分やパートナーの転勤、人生の分岐点が無数にある中で、プライベートも仕事もそこそこ充実していて、円満な家庭とラブラブな夫婦関係を築いている……という人が周りに少なすぎる。
「キャリア」というカテゴリだけでも、パターンは無数に分かれる。
同じ企業で働き続けるとして、体力の差はあれど同年代の男性に負けじと働いて昇進を目指すか、適度に働いて趣味を楽しむかの分岐。
そこに部署異動、転勤、転職、独立、退職、そして実家の介護問題や自身の体調の問題なども絡んでくる。
「パートナーの有無」「子どもの有無」カテゴリもある。
もしも子を持つなら、産休・育休・復職という3連コンボ必至だ。自分がちょうどいいと感じる仕事と家庭と趣味のバランスにおいて、グラグラしない〝重心〟の位置は一体どこにあるのだろう。
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