自分の中のモヤモヤを言語化してツイートすることによって、ネガティブな思考や感情にフィードバックがかかって、なおさらそれを意識しやすくなっている時代なのでしょうね。
さらに、多くの人がスマホを非常に長時間見ています。むかしはスマホがなく、人々は外に出かけたり、他人と会って話したりしていました。
そうしていれば、頭の中でいろいろと考えなくて済んでいたのですが、何事もスマホで済ませるようになったがゆえに、うまく気分の切り替えができず、余計なストレスを増やしているという面もあるように思います。
自分の中のモヤモヤに気を取られる状態をなるべく減らして、今やっていることに集中したほうが幸せですよというのは、僕が普段からツイッターなどで言ってきたことでした。
著者のイーサン・クロスさんとはまったく違う国で生まれたのに、同じテーマを考えていった末に、同じ結論になっているというところがすごく面白いなと思いましたね。
自分視点と他人視点のチャッター制御法
本書では、チャッターが起きた際の26の対処法が書かれていますが、僕も同じようなことを書籍やSNSなどに何度も書いてきましたので、共感するところが多かったです。
「友人に助言するように自分を俯瞰してみる」という方法については、僕も客観視して視点を変えることの有効性について、たびたびお話ししています。加えて本書では、俯瞰したことによってつらさは遠ざけられても、達観しすぎて楽しくもなくなってしまうという観点から、あえて自分視点でのめり込んでみるということも書かれていて勉強になりました。
また、身のまわりの人が、頭の中のひとりごとが気になって悩んでいる時に、どうサポートすればいいのかということも書いてありますが、今までそういった考え方をしてこなかったので、ここは面白かったですね。
例えば、目に見えない形で支援するという方法が紹介されています。確かに、あからさまに支援されると、反発されることもありますから、これはすごく良いやり方だと思いました。
いつもパートナーが部屋を片付けているけれど、相手が疲れているなと感じたら、何も言わずにそっとやっておいてあげる、などです。身近な人がチャッターで悩んでいる時は、このような目に見えない形での支援をお互いにやってみるといいのではないでしょうか。
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