スマホを手放せない人が陥る「ネガティブ地獄」 精神科医Tomy先生も共感!モヤモヤを消す方法

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僕は毎晩必ず世話をしなければならないペットを飼っているのですが、飲み会から帰って、今からやるのは面倒だなと思っていたら、パートナーが済ませてくれていて、すごく感動して嬉しくなったことがあります。お互いの信頼関係が高まるからいい方法ですよね。

また、相手が悩んでいる時は、その内容を聞き出さなくても、体にちょっと触れてあげたり、肩をぽんぽんと叩いたり、ココアの1杯でも出してあげるだけで違います。

悩みのレベルや内容によっては、説明するとかえって疲れてしまうことがありますから、話すかどうかは本人に預けたほうがよいでしょう。

元気がないということに気づいてもらえただけでも嬉しいものですから、「私は心配しているし、あなたの味方だよ」という雰囲気が伝われば十分だと思うのです。

生真面目なら儀式はほどほどに

儀式を取り入れて、秩序とコントロールの感覚を得ることでチャッターを制御するという方法も書かれていますが、精神医療の観点から見ると、その人の症状によっては悪化することもあり得ますので、ちょっと注意が必要だと思います。

『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

日本人には、強迫的な性格傾向で、生真面目で何度も確認しなければ気が済まない、不安になりやすいというタイプの方が多いものです。

手の平に「人」と書いて飲みこむ、顔を洗うといった程度の儀式なら良いのですが、「これをやらなければならない」という1つの考えが迫ってきて苦しむ方もいらっしゃいます。儀式を取り入れるなら、ほどほどにというところでしょう。

頭の中で考えていることを、言語化するのが得意な人もいれば、そうでない人もいます。僕は得意なほうですから、頭の中にダーッと文章が流れてチャッターが起きるタイプで、対処法もよく理解できます。

ただ、そうでない人の場合は、ストレスが溜まってから、肩こりや胃痛などの身体症状が現れて、初めて「自分は疲れているのだ」と気づくことになります。

そういう人は、ときどき自分自身に元気かどうかを聞いてみて、「元気じゃないな」と思ったら、お風呂に入ったり、銭湯やサウナに行ったり、早めに寝たり、何らかの方法で整えてあげられればいいですね。

(中編、後編に続く)

(構成:泉美木蘭)

Tomy 精神科医

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1978年生まれ。某名門中高一貫校を卒業し、某国立大学医学部卒業後、医師免許取得。研修医修了後、精神科医局に入局。精神保健指定医、日本精神神経学会専門医。精神科病院勤務を経て、現在はクリニックに常勤医として勤務。Twitter「精神科医Tomy@PdoctorTomy」が人気。著書に『精神科医Tomyの心の不安を取り除いて、寝る前に気持ちをスッキリさせる魔法の言葉』(エムディエヌコーポレーション)、『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)、『精神科医Tomyの気にしない力 たいていの心配は的外れよ』(だいわ文庫)、など。

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