結局キャリアは後付けで考えたほうがいい理由 伝説のレストラン「エルブジ」に学ぶ生存戦略

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伝説のレストラン「エルブジ」に学ぶ、流動的な社会に適応する方法(イラスト:荒木博行)
昨今の激しい市場環境の変化や、長寿化によって職業人生が長くなることにともない、リスキリングが注目されている。一方で、安易な「効率主義」やカリキュラムの型にはめられた勉強、「これからは〇〇の時代」というような情報があふれていることで、学びに楽しさを見いだせない、何を学んだらいいのかわからない、やる気が出ない、というもやもやした状況が生まれやすくなっている。
多くの情報や学びの手段があふれ、加速度的な変化の時代は、自分の軸を持たないと外野に振り回され、自分のなかに学びが結局何も残っていない、ということになりかねない。
20年にわたり、ビジネスパーソンの学びに携わってきたVoicyの人気パーソナリティーでもある著者が、どうすれば自分軸を保ちながら前向きに学び続けられるのか? 具体的な方法について語る。

皆さんには、これから新しく学び始めたいことが何かあるでしょうか。

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たとえば、あなたが「UXデザインの講座を受けよう」と考えているとしましょう。そこで、周囲の人に雑談で「これからUXデザインを学ぼうと思っている」と伝えたとします。そのとき、周囲の人はどんな反応をするでしょう。

もちろん、その反応はどんな文脈で誰に話すかによってケースバイケースでしょうが、多くの場合はこういう質問が来るはずです。

「おお、ひょっとしてUXデザイナーになりたいの?」

「え、もしかしてUXデザインの仕事をやりたいの?」

このとても自然な反応の前提にあるのは、「ギャップモデル」というものです。ギャップモデルとは、まず自分がなりたいキャリアビジョンを明確にすることから始まり、そして現状を比較することで、必要な学習項目を明らかにしていく、というアプローチです。

ギャップモデル一辺倒は早晩限界がくる

この「あるべきキャリア像」-「現状の能力」=「学ぶべきターゲット」という構造は、ビジネス教育の現場でよく語られることであり、私の過去を振り返っても、このモデルによって自分を駆り立てて成長してきたような感覚があります。

しかし、このようなギャップモデル一辺倒の学習では、早晩限界がくる、というのが、今回お伝えしたいメッセージです。

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