「失敗をセレブレートする」ことから始めよう つまずくのが怖い若者たちよ、大胆になれ!
山田:メルカリは「Go Bold(大胆にやろう)」をミッションの1つに掲げています。裏を返すと失敗してもいいということです。スタートアップですから人と違うことをやって、人と違う結果を得ることがすごく重要です。失敗は怖がらなくていい、大胆にやって転んでも、そこに学びがあったかを大切にしています。
松岡:誰でも失敗が怖いものですよね。私もすごく慎重な性格ですし、若い頃は何でも怖かった。でも、成功よりも失敗から学んで今があると思います。GRIT(やり抜く力)やグロースマインドセットも必要だけれど、日本にはまず、失敗のセレブレーションが足りないのではないでしょうか。特に若い人は失敗を怖がりすぎるように感じます。
山田:日本は同調圧力もあるし、人と違うことをすると「出る杭」みたいに言われてしまいます。だからこそ、大人は若者に「失敗は重要だ」と言うだけじゃなく、評価の仕組みを作って寄り添わないとダメですね。「失敗したら査定が下がる」と思ったら大胆になれませんから。
「どっちがいい」より「どっちもいい」
松岡:メルカリは今や日本でフリマのプラットフォームとなっていますし、フィンテック系のサービスも始めて、時代にちゃんと乗っていますね。アメリカではもう少しがんばってほしいですけど(笑)。皆、失敗を恐れずどんどん会社を起こしてもらいたいですね。
山田:僕もかなり失敗していますよ。「英語が使えるし、直行便もあるし」と安易に決めた英国進出が失敗したり……。
失敗したときは社員に対して積極的に謝っています。「トップがあんなに失敗しているんだから、自分たちも失敗していい」と社員が思える効用がある(笑)。それに、英国の撤退はフランス進出に生かされています。ファッションが好きな国だし、C to Cに関心があるし、フランス事業は今すごく盛り上がっています。「失敗してもいい」というのが日常に溶け込むくらいを目指しています。
松岡:私は4人の子の母親ですが、子どもたちを見ていても、小さい頃に失敗が多かった子ほど伸びています。失敗したらその場で「失敗したね! おめでとう!」と言ってあげるカルチャーを作っていけば自信がつきます。
山田さんのお話を聞いていると、日本のYohanaにGo Boldを取り入れたくなりますね。パナソニックにも、取り入れたらどうか聞いてみないと(笑)。アメリカのYohanaはGo Boldが足りすぎているので、お互いをリスペクトする日本のやり方を取り入れるのがいいかもしれません。どっちがいいじゃなく、どっちもいい。それが一番ですよね。
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