もし、クッション言葉を使いたいなら、「恐れ入ります、私の考えを申し上げてもよろしいでしょうか」と言いましょう。「恐れ入ります」で謙虚さが伝わり、「申し上げてよろしいでしょうか」と疑問形にすることで、了解を得てから述べるという体裁になります。
意見を述べる時に、「個人的には~」「わたし的には~」と言う人がいますが、これも耳障りですね。意見が「個人的」なものであるのは当然ですし、「わたし的」は口語であって改まった言葉ではありません。もしどうしても一言挟みたいのであれば、「私といたしましては」くらいでしょうか。
ビジネスの場であっても、良好な関係の上司になら許される言葉遣いはあります。ですが、会議などの正式な場面では意識的に言葉遣いを変えることで、オンオフの切り替えができる人として評価されることでしょう。
質問を引き出す問いかけがプレゼンターの腕の見せ所
あなたが会議のプレゼンターになった時には、どのような言葉遣いを意識しているでしょうか? もちろん謙虚さは大事ですが、プレゼンターとしてはへりくだってばかりもいられません。
開始の言葉として、「それでは、ご説明させていただきたいと思います」と言うのは推奨できません。
プレゼンテーションの場では、自信たっぷりで毅然としていて、その上凛としたイメージも必要です。そんな時、謙譲語の「させていただきます」を多用すると、低姿勢すぎる印象で自信のなさがうかがえます。と同時に「さ行」が多くて耳につきやすいため、注意が必要です。
ここではシンプルに「それでは、私からご説明いたします」と言いましょう。謙虚さを持ちつつ説得力のある言い方が求められる場面です。プレゼンを終える時も同様で、「以上で終わらせていただきます」ではなく、「以上で終わります」でかまいません。
途中で質問を募る時は、あなたの提案に対して活発な議論が起こるような問いかけが重要です。
「ここまでで質問はおありですか?」という問いかけは、「ある」「ない」のクローズドクエスチョンなので、議論に発展しにくいと思います。質問がまったく出ないプレゼンは、「全員が完璧に理解した」のではなく、「説明されたこと以上に興味が湧かなかった」という可能性が高いと言えます。質問が飛び交ってこそ、皆を刺激するプレゼンだったということなのです。
「ご質問などございましたら、承ります」と言って質問が出なければ、「例えば、○○についてなどご不明な点はございませんか?」と例を挙げて質問を振ってみるのもいいでしょう。続けて、「よくあるご質問は、~です」「よく、~のような質問を受けるのですが、皆さんはいかがですか?」と問いかけてみると、聞き手の気づきを促すことができます。
質問を引き出すのもプレゼンターの腕の見せ所。活発な議論を起こすことで、会議を有意義なものにできるのです。
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