理科が「好きな子、苦手な子」親の接し方の違い 保護者の興味あることに子どもを付き合わせる

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博物館や科学館などのミュージアムへ行くべき?

× 子どもの学びになりそうなミュージアムへ行く
○ 自分(保護者)が興味のあるミュージアムへ行く
⇒子どもと一緒に「準備」すると学び効果アップ

親子で博物館や科学館などのミュージアムへ行くことも、理科に興味をもつきっかけになります。ただ、ここでも大事なことは、まずはお父さんとお母さんがミュージアムでの展示内容に興味をもつことです。

「お母さん、この企画展に興味があるんだけれど付き合ってくれない?」と子どもを誘ってみましょう。大人が興味を抱けないものを、子どもに押しつけるのは逆効果です。

博物館や科学館に行く際には、事前に興味関心を抱ける準備をしましょう。「予習」だと考えると身構えてしまいますが、遊びに行く予定の博物館のホームページを眺めたり、「どこに興味をもったのか」を保護者が話したりするだけでも子どもの関心が違ってきます。関連する絵本や図鑑を眺めてみるのもいいですね。

事前に準備をしておくと、実際に足を運んだ際に印象に残りやすくなります。

ただ、実際に行ってみると、子どもは博物館や科学館を全然楽しめないかもしれません。ときにはそんな子どもの姿をみて、「好きだと思ったのになー」とがっかりしてしまうこともあるでしょう。

1回ミュージアムに行っただけで結果を求めるのはNG

しかし、子どもとはそういうものです。発達段階に合わなかったのかもしれませんし、まだ興味につながるほどの知識を子どもがもっていなかったのかもしれません。

だから、そこまで重く受け止めず、「まあ、私が楽しかったからいいか」「もう少し大きくなったら、もう1回行ってみようかな」くらいの気持ちでとらえられるといいですね。そういった意味でも、まずは大人が楽しむことが大事なのです。

遠い場所にあるミュージアムの場合には、何度も足を運ぶことは難しいかもしれませんが、可能であれば、同じミュージアムへ何回か行ってみるのがおすすめです。そのほうが、子どもの印象に残りやすくなります。

博物館や科学館に1回行っただけで、すぐに結果を求めるのはよくありません。初回のタイミングでは、「何かおもしろいことないかな」と探しに行くくらいの気持ちで見学してみましょう。

理科に関係する本や図鑑をどうやって読ませる?

△ 自分(保護者)は読んでいない本や図鑑を子どもにすすめる
〇 子どもが理科に興味がなくても本や図鑑を家に置いておく
⇒テレビや本で理科への好奇心につながる環境をつくる

正直なところ、何が子どもの理科への関心をくすぐるかはわかりません。そのため、大切なことは理科につながる仕掛けをちりばめた環境をつくることです。

例えば、自然科学系のニュースやドキュメンタリー番組を観ながら、ご家庭で話してみるのもいいでしょう。

環境問題は学校でもよく取り上げられ、入試問題にも頻出します。また、世界では若い環境活動家が登場し、子どもたちの関心が向きやすいトピックでもあります。

また、動物のドキュメンタリーや宇宙についての特集などもテレビでよく放映されていますよね。一緒に楽しみながら、「どこがおもしろかった?」「じゃあ、調べてみようか?」「お母さんはここが印象に残ったな」とコミュニケーションを取ってみてください。

次ページ本をすすめる前に保護者がその本を読むといい
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