ほかにも、子どもが手に取れるところに図鑑を置いておいて、「調べたいな」と思ったときにさっと開けるようにしておくといいですね。
理科に関係する本を図書館で借りてきて、家に置いておくのも一つの手です。お父さんお母さんが読んで、「ねえ! これ、とってもおもしろかったよ!」と伝えれば、子どもは多かれ少なかれ関心を向けるはずです。
本をすすめる際に注意したいのは、保護者がその本を読んでおくことです。すすめた本に関する話題を共有できないと、子どもが関心をもちにくいでしょう。
家庭で理科に関係する事柄に触れる機会が多いほうが、子どもが理科の分野に関心をもつ可能性が高まるのは事実です。
とはいえ、なかにはまったく興味が向かない子もいるでしょう。関心のなさそうな子も、何がきっかけになって理科が好きになるかはわかりません。あきらめずにいろいろなトライをしてみてください。
何度かお話ししてきましたが、興味関心はすぐに育つものではないことを念頭に置いておきましょう。もしかしたら、興味がでるタイミングがちょっとズレていただけかもしれません。
中長期のスパンで考えて、子どもがさまざまな事柄に触れ、考えられるような家庭環境をつくっていきましょう。
植物や動物のお世話をまかせきりにするのはNG
植物や動物に興味をもたせるには?
〇 植物を置いたり動物を飼ったりすることを保護者が楽しむ
家族で植物を育てたり動物を飼ってみたりすることも、理科への好奇心を育むきっかけになります。
その際、子どもに植物や動物のお世話をすべてまかせきりにしてしまうと、子どもにとって「面倒くさいこと」になってしまいかねません。
やはりここでも、お父さんお母さんが楽しんで動物を育てたり植物の成長を観察したりする姿をみせるのが大切です。
気軽に自宅に置けるのは植物なので、ぜひトライしてみてください。「新しい芽がでてきたね」「かわいい蕾ができた」などと観察しましょう。
もしくは、家庭菜園もいいですね。育てた野菜を食卓に並べて、お父さんお母さんが「おいしいね! これはうまくできた!」と喜んでいたら、子どもも興味をもつはず。子どもが「今度は一緒にやってみたい」と思える保護者の振る舞いが大事です。
また、動物を飼いたい気持ちはあるものの、ペットとして犬や猫を飼うのが難しいご家庭も多いでしょう。
その場合には、自宅周辺で昆虫などを捕まえて、数日から1週間飼って観察してみる方法もあります。「あとで、もとの場所に返してあげようね」という約束をして、子どもと一緒に生物と過ごす時間を楽しんでみましょう。
ただし、外来種は捕まえて飼ってはいけないものもあるので注意してください。事前に調べておきましょう。
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