六角精児「思ったことを覆されにいくのが、社会」 「じゃあ自分が何をするか、それが底力につながる」

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── やりたかったことの最高峰ですね。

六角:そう、それで幾許かの銭を稼いでるんですからね。ざまあみろです(笑)。

ある程度諦めは早いけれども、心底は諦めない

── 3回目のざまあみろいただきました(笑)。本当に幸せな仕事人生ではないですか。

六角:今はきっとそうですね。ただ、良い時はいいですが、問題はうまくいかなかった時の対処をどうするかです。うまくいかなかった時は、自分の責任なのかそうじゃないのかをちゃんと吟味して、自分にできることが残っていたらそれは試してみる価値があると思うんです。そこまでやらないと結果は出てこない。何度でも挑戦すべきですよ。

── なるほど。

六角:そういった意味で僕は食らいついています。ある程度諦めは早いけれども、心底は諦めないですね。だいたい芝居の稽古なんて最初からできるはずないんだから。自分の考えてきたものを覆されにいくようなものなんですよ。生活もそう。自分のやったこと、思ったことを覆されにいくのが、社会だと思います。そのうえで、じゃあ自分が何をするか、それが底力につながると思うんです。

── 覆されることに慣れることも、ある意味の打たれ強さかもしれません。では最後に、そんな六角さんにとって、カッコいい大人って、どんな人間ですか?

六角:今の常識にとらわれず、心が自由な人かな。そうなりたいと思っているからかもしれないけれど、心を自由にしておくのはとても大変なことだろうし、難しいことだと思うので。

── 心が自由というと、どんな状態のことなんでしょう。

六角:世間一般の目や流行、そういうものから自由。世間一般の評判だとか、他人の目だとか収入みたいなものとか、そんなものを気にしないで相手の素敵なところを見つけて付き合える人、そういう人を僕はカッコいいと思います。

(写真:平郡政宏) 
● 六角精児(ろっかく・せいじ) 
1962年6月24日生まれ、兵庫県出身。身長175cm。劇団「善人会議(現・扉座)」の創立メンバーとして主な劇団公演に参加。近年の出演作は舞台「怪人と探偵」(19年)、「レ・ミゼラブル」(21年)、「衛生 リズム&バキューム」(21年)、ドラマではNHK連続テレビ小説「おちょやん」(21年)、「拾われた男」(NHK21年)、「ザ・トラベルナース」(テレビ朝日・22年)などで名バイプレイヤーとして活躍。最近では「エルピス-希望、あるいは災い-」(KTV・22年)も話題に。映画は「相棒シリーズ 鑑識・米沢守の事件簿」(09年)で初主演。近年は「くらやみ祭の小川さん」(19年)、「すばらしき世界」(21年)などに出演し、22年は「大怪獣のあとしまつ」、「ウェディング・ハイ」、「ハケンアニメ!」、「コンビニエンス・ストーリー」、「ある役者たちの風景」と5本の出演作が公開された。また六角精児バンドを結成し、2枚のCDをリリース。22年4月には初のソロアルバム「人は人を救えない」をリリース。現在公開中の映画「仕掛人・藤枝梅安」に出演。4月には舞台「ザ・ミュージック・マン」(日生劇場ほか)の公演が控えている。 
HP/ACTOR&ACTRESS (my-pro.co.jp) 
■ お問い合わせ
ビームス公式オンラインショップ  http://www.beams.co.jp 
KentAve.南町田店 042-850-5537 

文/木村千鶴 写真/平郡政宏 スタイリング/秋山貴紀 
ヘアメイク/西村佳苗子 編集/森本 泉(LEON.JP) 

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