六角精児「思ったことを覆されにいくのが、社会」 「じゃあ自分が何をするか、それが底力につながる」
── やりたかったことの最高峰ですね。
六角:そう、それで幾許かの銭を稼いでるんですからね。ざまあみろです(笑)。
ある程度諦めは早いけれども、心底は諦めない
── 3回目のざまあみろいただきました(笑)。本当に幸せな仕事人生ではないですか。
六角:今はきっとそうですね。ただ、良い時はいいですが、問題はうまくいかなかった時の対処をどうするかです。うまくいかなかった時は、自分の責任なのかそうじゃないのかをちゃんと吟味して、自分にできることが残っていたらそれは試してみる価値があると思うんです。そこまでやらないと結果は出てこない。何度でも挑戦すべきですよ。
── なるほど。
六角:そういった意味で僕は食らいついています。ある程度諦めは早いけれども、心底は諦めないですね。だいたい芝居の稽古なんて最初からできるはずないんだから。自分の考えてきたものを覆されにいくようなものなんですよ。生活もそう。自分のやったこと、思ったことを覆されにいくのが、社会だと思います。そのうえで、じゃあ自分が何をするか、それが底力につながると思うんです。
── 覆されることに慣れることも、ある意味の打たれ強さかもしれません。では最後に、そんな六角さんにとって、カッコいい大人って、どんな人間ですか?
六角:今の常識にとらわれず、心が自由な人かな。そうなりたいと思っているからかもしれないけれど、心を自由にしておくのはとても大変なことだろうし、難しいことだと思うので。
── 心が自由というと、どんな状態のことなんでしょう。
六角:世間一般の目や流行、そういうものから自由。世間一般の評判だとか、他人の目だとか収入みたいなものとか、そんなものを気にしないで相手の素敵なところを見つけて付き合える人、そういう人を僕はカッコいいと思います。
HP/ACTOR&ACTRESS (my-pro.co.jp)
文/木村千鶴 写真/平郡政宏 スタイリング/秋山貴紀
ヘアメイク/西村佳苗子 編集/森本 泉(LEON.JP)
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