六角精児「思ったことを覆されにいくのが、社会」 「じゃあ自分が何をするか、それが底力につながる」
いろんな噂は聞きつつも、いつも飄々と楽しそうに生きている姿がなんともカッコいい。ずっとそう思って見てきた六角精児さんに話を聞くことができました。驚くほど真摯でストイックで、でも心の奥には不良の魂を忘れていない、まさにちょい不良(ワル)を体現した魅力的な人でした。インタビューの後編です。
俳優はもちろんのこと、ラジオにナレーション、鉄道旅にバンド活動と、趣味を仕事にしながら悠々と人生を謳歌しているように見える六角精児さん。いまや売れっ子として引く手あまたの存在ですが、実はこれまでかなり過激(?)な人生を送ってきました。ギャンブル・借金・結婚歴4回のその波瀾万丈な生き方の末、掴んだ六角流処世術とは? インタビューの後編をお送りします(前編はこちら)。
舞台に対しては、できる限り真摯な態度であり続けた
── これまでお話を伺っていると、六角さんは本当に人とのご縁を大切にする方ですね。
六角:はい、縁は誰が偉いとか関係なくて、皆同じなんですよ。後輩も先輩も、それから偉い人も、何か苦労してる人間も、縁は縁だから。
── 人の意見に耳を傾けるからこそ、しっかり人とつながっていけるのでしょうね。厳しいお母様だったとしても、その厳しさの価値を理解して感謝するなんて、なかなかできることではないと思います。
六角:誰にも感謝です。自分にとって悪いヤツとか酷いヤツが、必ずしも障害になるとは限らない。そういう人間がいたからこそためになることもあるから。だからね、人ってあながち自分にとって親切で優しい人だけが必要なわけでも大切なわけでもないんですよ。むしろちょっと酷い方がいいんです(笑)。
── 人に恵まれるって、偶然だけではないと思います。例えば六角さんが「これだけはした、またはしなかった」ことはありますか。
六角:ないです。でもただ、芝居だけはやっていましたね。
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