六角精児60歳、「芝居に興味がなかった」末の今 「自分がどう見えるかなんて興味ないですから」
いろんな噂は聞きつつも、いつも飄々と楽しそうに生きている姿がなんともカッコいい。ずっとそう思って見てきた六角精児さんに話を聞くことができました。驚くほど真摯でストイックで、でも心の奥には不良の魂を忘れていない、まさにちょい不良(ワル)を体現した魅力的な人でした。
俳優はもちろんのこと、ラジオにナレーション、鉄道旅にバンド活動と、趣味を仕事にしながら悠々と人生を謳歌しているように見える六角精児さん。いまや売れっ子として引く手あまたの存在ですが、実はこれまでかなり過激(?)な人生を送ってきました。ギャンブル・借金・結婚歴4回のその波瀾万丈な生き方の末、掴んだ六角流処世術とは?
正直、お芝居に興味はありませんでした
── 60歳になられた六角さんですが、人生1周回って、少年時代はどんなお子さんでしたか。
六角精児さん(以下、六角):嘘つきな子供でしたね(笑)。母親が厳しかったんですよ。勉強していなかったり、テストの点数が悪かったりするとすごく叱られる。父は昭和2年の生まれで、その世代の男は家のことは全部母親任せ。教育も母親の仕事だと言って、父は一切不干渉でした。その分、母親は怖くて、母の言うことに背くわけにはいかないけれど、叱られるのは避けたいし。それで点が悪かったテストは嘘をついてなかったことにして、捨てていました。だから自分の身を守るために嘘をついていた感じですかね。
── ではお母様に対してだけ嘘をついていた?
六角:う~ん、どうですかね。友達が僕の欲しいものを持っていたら「明日〇〇持ってくるからそれと取り替えないか」と言ってもらっといて、自分は翌日何も持って行かないなんてこともありましたね。物欲が強かったのかな。もの欲しさに虚偽を言っていたこともあります。
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