「米津玄師」が年間音楽チャートを制した理由 スマホ起点のヒット曲、「ソロ」「孤独」に注目
2018年の音楽ヒットチャートトップは、米津玄師(よねづ・けんし)の『Lemon』、2位はDA PUMP『U.S.A.』、3位は欅坂46『ガラスを割れ!』――。
ビルボードジャパン(運営会社:阪神コンテンツリンク)が発表する年間ヒットチャート「Billboard Japan Hot 100」(集計期間2017年11月27日~2018年11月25日)には、今年もユニークな顔ぶれが並んだ。
チャート順位はCD販売枚数に加え、ダウンロード数やストリーミング再生回数、ラジオのオンエア回数、ルックアップ数(パソコンによるCD音源の取り込み回数)、ツイッターのツイート数(アーティスト名と曲名)、YouTubeとGYAO!でのミュージックビデオ視聴回数など、複数の指標を基に算出されている。
CDだけが基準じゃないヒットチャート
複合チャートは、CDが売れているだけでは上位にランクインできない。どれだけ多くのユーザーが楽曲を聴いたり、話題にしたり、購入したりしたのか。“接触”と“所有”の総合力が問われる。また、発売期間を限定していないため、何年も前に発売された曲や、発売前の新曲がランクインすることも特徴といえる。
2018年はどんな傾向がみられたのか。ビルボードジャパンの礒﨑誠二事業部長は「今年の傾向を語るうえで外せないのが、米津玄師や星野源といったソロアーティストの活躍だ」と話す。
総合1位を獲得したのは米津玄師の『Lemon』。3月から放送されたTBSの金曜ドラマ「アンナチュラル」の主題歌だ。CD販売では12位にとどまったが、デジタル面で強かった。ビデオ再生回数では唯一2億回を超え1位。ツイート数、ルックアップ、ダウンロードでも1位を獲得し、他を寄せ付けなかった。ビルボードのトップ10位以内には41週連続でとどまり、文字どおりのロングヒットとなった。
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