近年、「日本の教育にわが子の将来を託せない」と危機感を募らせる小中学生の親が増えています。30年前と変わらない教育現場、話せるようにならない英語教育、遅々として進まないIT教育導入――。世界の経済的成長にこの国だけが取り残されているように見える今、「将来、日本でしか生きられない人間に育てること」に不安を持つ親も多いのでしょう。
そんななか、1つの選択肢として注目を集めているのが、マレーシアのインターナショナルスクールへの「小中学生留学」です。なぜいまマレーシア留学が選ばれるのか。現地で3年間暮らした筆者(海外書き人クラブ)が自身の体験を交えてご紹介します。
増えるマレーシアへの小中学生留学
7~14歳前後の子どものマレーシアへの「親子留学」「単身留学」に日本人が着目しだしたのは、2016年頃のこと。2020年からコロナのため中断しましたが、渡航が解禁された2022年春夏は、この時を待ちわびていた多くの小中学生の留学生がマレーシアに渡りました。
日本だけでなく、韓国や中国、香港、台湾など、近隣国からの小中学生留学生も多く、マレーシアのインターナショナルスクールはにぎわっています。
でも、なぜマレーシアなのでしょうか。
実はマレーシアは公用語はマレー語ですが、マレー系以外に中華系やインド系なども多い多民族国家。公立の小学校でも英語教育があるため、多くの人が日常的に英語を使います。
マレーシアには現在、約180校のインターナショナルスクールがあり、さらに増えています。そしてその多くは、イギリス式の教育カリキュラムを採用しています。これはかつてマレーシアがイギリスの統治下にあり、現在も英国連邦の一部であることに関連しています。
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