食物繊維には水に溶けやすい「水溶性」と溶けにくい「不溶性」の2種類があり、海藻に豊富な水溶性食物繊維はコレステロールを吸着したり、血糖値の上昇を抑えたりします。きのことこんにゃくに豊富な不溶性食物繊維は便のかさを増し、便秘改善の効果が期待できます。
さらに最近の研究では、食物繊維が腸内に棲む善玉菌のエサとなり、腸内環境を整えたり、脂肪燃焼をはじめ、さまざまな健康効果をもたらす物質を作り出したりすることもわかっています。
3K食材以外では、きゅうり、ちんげん菜、レタス、白菜、キャベツ、ほうれん草、かいわれ大根などの野菜が、低エネルギーでお勧めです。なかでもちんげん菜やほうれん草、かいわれ大根は、βカロテン(抗酸化作用があり、皮膚や粘膜の健康に関連するビタミンAに変わる)を豊富に含むので、積極的に取り入れたい野菜です。
副菜を摂る際に注意したいのは食べ方です。生野菜にしてもゆで野菜にしても、マヨネーズ・ドレッシング類は低エネルギーなものを少量だけつけるようにしましょう。また、コーンやいも類は主食の一部、大豆や大豆製品は主菜の一部と考えて、副菜からは外しましょう。
主食の二重摂りはしないこと
主食の米、パン、麺などに多く含まれる糖質は、冒頭で述べたように三大栄養素のなかで最も私たちに必要なものです。糖質は太るかのようにいわれますが、それはあくまで摂り過ぎた場合の話。糖質を摂らなければ生命を維持するエネルギーを確保することが難しくなりますし、体づくりに不可欠なインスリンも分泌されません。
とはいえ、糖質を摂り過ぎれば摂取エネルギー量を押し上げてしまうことになりますし、その分だけ脂質やたんぱく質などの栄養素が不足します。また、糖質は口腔内で消化が始まるほど消化にかかる時間が短いので腹持ちが悪く、その結果、過食を招きやすくもなります。
成人男性なら茶碗1杯の白米、もしくは大きいおにぎり1個、8枚切りの食パン2枚、うどん1玉、カロリーでいうと250kcal程度であれば問題ありません。
やってはいけないのは、主食の二重摂りです。とろろかけご飯、焼きそばパン、コロッケそば、うどん+おいなりさん、のようなメニューです。とろろかけご飯を納豆+卵かけご飯に、焼きそばパンをハンバーグ+パンに、というように具やトッピングを工夫することで、一汁三菜の体裁に近づいて栄養バランスが整います。
糖質でもう1つ気をつけたいのは、砂糖や果糖、ブドウ糖などの糖類を多く含む食品です。
糖類とは糖質の一種ですが、分子が短かく消化吸収が早いため、急激なインスリンの分泌を促します。その結果、栄養が体脂肪として取り込まれやすく、さらにその後に急速な空腹を招くため、太る大きな原因となります。菓子パンやおはぎなどは、あくまでもおやつと認識しましょう。
ついでながら、ソースやケチャップ、ドレッシング、●●のタレなどの調味料には、糖類が主体でできた果糖ブドウ糖液糖が多く含まれています。お好み焼きや焼き肉などでソースやタレをタップリつけるとおいしく感じるのはこのためですが、最も太りやすい食品の1つですから、ほどほどにしましょう。
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