また、職場に自分が役立つことを確認もでき、仕事も楽しくなるのです。その結果、報知さんは、若手社員の自由な発言と行動を引き出すことができたのです。たぶん、報知さんはそうしながらも、部下どうしのかかわりをよく観察しておられたはずです。
一方、宇貝さんは、職場を「私が全責任を負うもの」を考えているようです。この場合、部下にとって「職場は課長のもの」。したがって、職場に対する責任を感じることはありません。責任を感じるのは「自分に与えられた責任部分」だけ。
その結果、部下は、職場を良くするための工夫や提案を考えることがなくなります。また、職場に役立つ実感も持てなくなりますから、仕事の楽しさも減ってしまいます。部下に職場への責任感を持たせることこそが、管理者の仕事なのです。
管理職は肩の力を抜こう
宇貝:中嶋先輩の説明は分かったのですが、そうしたら、私は何を変えればいいですか?
中嶋:2つのことだね。ひとつは宇貝課長、君が肩の力を抜くこと。完全な管理者ではなく、部下が助けたくなるような管理職になればいいよ。もうひとつはミーティングを大事にすることだね。
宇貝:職場目標と職務配分をミーティングでという中嶋先輩の主張ですね。
中嶋:そうそう。佐藤君あたりに推進役を頼んだらよいと思うよ。
宇貝:ありがとうございます。授業料はお茶代でいいですか(笑)。
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イラスト:ふるはしひろみ
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