現場のスタッフは管理職に評価・査定され、それが給与や昇格・昇進に影響してきます。部下への評価がきちんとできていないと、現場の不平不満に繋がり、ひいてはスタッフのやる気の低下、チームの業績不振も起こります。『正しい目標管理の進め方』の著者・中嶋哲夫氏が、部下が納得し、仕事へのモチベーションを高める評価のコツをお教えします。管理職、必読です!
鵜飼いの鵜じゃないぞ(怒)
営業マン4年目の佐藤君の怒りはまだまだ続きます。今度は担当業務について文句がありそうです。中嶋先生は目標管理の達人だけあって、佐藤君の怒りの原因をうまく引き出していきます。
佐藤君の怒り①:難しい顧客ばかり担当させる!
中嶋:評価面談に対して不満を吐き出したから、少しはスッキリしたかな?
佐藤:はい、でも納得いかないことがまだあります。
中嶋:というと?
佐藤:ボクたちが担当する会社(お客さん)の割り振りに納得がいきません。担当会社を課長が勝手に決めます。どう考えて決めているのか分からないんですよ。ボクなんか難しい顧客ばかりですよ。これってイジメですかね!
中嶋:難しい顧客って、どんな感じなの?
佐藤:技術面で質問攻めをしてきたり、価格要求が厳しかったり、手間のかかる顧客ばかりなんです。こういう顧客相手では達成率が高くなるわけがありません。ほかの営業マンは、もっと楽な顧客を担当しています。それをボクが担当したら業績が上がりますよ。
中嶋:課長は、力のある君に難しい仕事を担当させたんじゃないかな。評価にもそれは加味されていると思うがね。
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