それでも熊ちゃん先生は、「若々しさや体力、気力を充実させるテストステロン補充療法は重要だ」と研究を続け、多くの患者さんを治療し、元気をサポートしてきました。そして自らも70代から92歳で天寿をまっとうするまで、生涯テストステロンを打ち続けていたのです! その結果、最後まで認知機能テストは満点で合格。生活習慣病もとくにありませんでした。
ここまでは、客観的な立場での、更年期チェックポイントを紹介しました。いかんせんホルモンは目には見えないのがやっかいなのです。
「近ごろパワーが落ちた」「やる気がどうしても出ない」「メンタルが不安定でコントロールできない」、と本人がモヤモヤしていても、周囲からは漠然と「年のせい」「忙しいから」とスルーされてきたのです。
とくに、生理も閉経もない男性は「更年期? ありえない」と、失笑された方もいるかもしれませんが、これを機に男女の性ホルモンについて知識を持っていただけるとうれしいです。
ここでは、自己チェックを紹介します。女性がエストロゲン、男性がテストステロン減少を自覚するのはどんなときでしょう。ご自分が更年期障害かどうかのチェックシートをつくってみました。目安としてご活用ください。
更年期障害チェックシート
❶仕事や人間関係に強いストレスを感じている
❷不規則な生活で寝る時間や食事時間が乱れがち
❸体調がすぐれず、気持ちが上がらない
❹寝つきが悪い、睡眠が浅いと感じる、寝汗をかく
❺いきなり不安や寂しさを感じることがある
❻ほてり、のぼせ、多汗がある
<女性>
❶肌荒れ、乾燥が気になる
❷全身のさまざまな場所にも乾燥注意報が発令
❸肌や髪のコンディションが整いにくくなった
❹抜け毛、薄毛が気になる
❺全身がだるい、痛みがある
❻気持ちがふさぐ
❼トイレが近い
❽やる気がまったくでない
❾性欲が起きない、生きる意欲までもが低下
<男性>
❶最近、ヒゲの伸びが遅くなった
❷性欲や勃起力が減退したと感じる
❸最近「朝立ち」がめったにない
これらのうち、2つ3つ当てはまったら要注意。男性の項目はすべて、テストステロン低下による「男性更年期障害」の症状なので、男性ホルモンの専門知識を有する医療機関を受診してほしいです。最後の②と③は、パートナーの方では察知できるかはわかりませんが、この2つがテストステロン低下を疑う重要ポイントになります。
熊ちゃん先生がよく言っていましたが、こういった質問表の何点以上というのはナンセンス。どういう症状に問題を抱えているかが重要になります。
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