多くの人にフィット「つかず離れず婚」
定年後の70代夫婦がのびのびと幸せに暮らすための方法として、最もポピュラーなスタイルと言えるのが、1つ目の「つかず離れず婚」です。
これは、夫婦の関係性が近すぎず、かといって遠すぎず、〝ほどよい距離感〟で暮らすライフスタイルです。
夫と妻、というよりも、一つ屋根の下に暮らす「同居人」、あるいは「友人」としてお互いを捉えるほうが、ストレスなく暮らせる場合もあります。
一時期、「卒婚」という言葉が流行りましたが、そのスタイルに近いかもしれません。離婚はしないまでもお互いのことに干渉せず、それぞれが自分の暮らしをエンジョイする。孤立するのではなく、お互いが自立しながら必要な時に支え合う、個立した生き方です。70代ともなれば、そうした大人の関係性を築いていくのも格好いいものではないでしょうか。
おそらく8割がたの夫婦は、この「つかず離れずスタイル」がフィットすると思われるので、大幅にページを割いて紹介したいと思います。
私が、この「つかず離れずスタイル」を提案したい大きな理由は、日本人の夫婦の関係性があまりにも近すぎると感じるからです。
欧米では、ひとりの男、女として愛し続ける努力をしている夫婦が多いように思います。一方、日本人の場合は結婚して子どもが生まれると、互いをお母さん(ママ)、お父さん(パパ)と呼ぶようになって、まるで自分の母親・父親であるかのような錯覚を起こすことさえあります。
妻は何かと夫の世話を焼いて、喉が渇いていそうならササっとお茶を出し、出勤前にはアイロンでワイシャツのしわを伸ばす。夫のために日々一生懸命です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら