「生きづらさ」感じる社会をつくる1つの価値観 自分の価値を見失わず、生き抜くための思考法
今僕たちに不可欠なことは「地に足をつけること」です。生きる実感を取り戻すこととも言えるし、「資本主義経済が支配する現代社会の内部」と「外部」を行ったり来たりすることだとも言えます。
そのためにまず重要なのは、「外部」の存在を意識すること。そして、その外部の大地にいったん立つこと。別にずっと外部に居続ける必要はありません。外部の存在を知ることなしに、社会の内部と外部を行ったり来たりし始めることはできないからです。
「商品価値」がない生き方への不寛容
ちなみに社会の内部と外部は絶対的なものではなく、相対的なものです。現代社会が資本主義のルールで回っているために、僕は内部をそう規定していますが、例えば社会主義が支配的だったら資本主義が外部になるかもしれません。
要するに、「原理が1つ」になってしまうことが息苦しく、避けたい事態なのです。そういう意味で、都市と山村を行ったり来たりすることでなんとか正気を保っている僕は、「山村に越せばパラダイスだ」なんてこれっぽっちも思ってはいません。
一見、僕は近代の問題点ばかりを指摘しているようですが、それは現代社会を構成する要素が近代的な部分ばかりに偏重しているからです。とはいえ、前近代的な部分を手放しに褒め称えているわけでもありません。
繰り返しますが、近代か前近代か、都市か村か、資本主義か社会主義かのどちらか一方の原理だけになってしまう、もしくはどちらか一方の原理が大きな力を持ってしまっている状況に耐えきれないのです。
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