最後に苅尾医師が強調するのは、「減量」だ。
肥満度を表すBMI(ボディーマスインデックス)が20未満の人の高血圧発症リスクを1とすると、BMI25以上30未満で1.5~2.5倍と推定されている。反対に体重を1kg減らすと、収縮期血圧は約1.1mmHg、拡張期血圧は約0.9mmHg低くなるとされている。
肥満は循環器疾患のリスクも
「肥満は高血圧のリスクになるだけでなく、循環器疾患のリスクも高めます。体重が多い人は適正体重に戻すようにしましょう」(苅尾医師)
血圧を適正にすることは、将来への投資だ。いつまでも元気はつらつでいたいのであれば、今からできることを始めておきたい。
(取材・文/山内リカ)
この記事の前編:【血圧】仕事ストレスで上昇「隠れ高血圧」の危険
自治医科大学循環器内科学部門教授
苅尾七臣医師
1987年、自治医科大学卒。兵庫県北淡町国民健康保険北淡診療所内科、自治医科大学循環器内科、コーネル大学医学部循環器センター・ロックフェラー大学などを経て、2009年に自治医科大学内科学講座循環器内科学部門教授、2018年に自治医科大学附属病院循環器センター・センター長。『日本高血圧学会・高血圧治療ガイドライン2019(JSH2019)』などのガイドラインの作成に関わる。近著に『運動を頑張らなくても血圧がみるみる下がる食べ方大全』がある。
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