「とりあえず3年」働いた25歳彼が結局辞めた訳 安定した仕事に就いたはずが、想定外があった

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「自分の将来については正直4年間ずっと迷っていました。大学3年~4年にある実習に向けて、授業やテストに追われている医療系の学部生は少数派で、一言で言えば視野が広がって興味が移り変わったというか。とくに学生時代は友達と登山したり、湧水や名水スポットを巡ったり、車で自然豊かなところを巡ることにハマって。自然に関わるような仕事はないか、よくネットで調べたりもしていました」

迷いを抱えながらも時の流れは止まることなく、病院で臨床を学ぶ計5カ月間の実習では病院での仕事を経験。実習後から卒業までの約半年間も卒業研究や就職活動、国家試験など、目の前のやるべきことに精一杯の日々を送ったようだ。

そのすべてをなんとか無事にクリアし、卒業後は実習でお世話になった病院に就職する。

「実習先でも正直に『この仕事をしたいかよくわからないです』と伝えちゃったんですが、『実際に働いてみないと、わからんやろ』と言われ、それは確かにそうだなと。卒業まで残り半年ほどという焦りもありましたし、実習先だった理学療法士の職場は雰囲気もよかったので、とりあえず3年間を目標に働いてみることにしました」

生半可な覚悟では続けられないことを実感

興味を持ったきっかけがなんであれ。最初の志望動機が強かろうが弱かろうが、働き始めれば、仕事のパフォーマンスや働きがいには実際のところあまり関係ない。

「昔は理学療法士という職業自体の知名度が低く、医療職の中でも過去にケガなどでリハビリを受けた経験から目指す人が多かったんですが、今はそういう状況も変わってきているようです。

僕自身も理学療法士にお世話になった経験はないんですけど、そこで周りと比べて気にしたことはないですね。『そんな自分でもやればできる』という感覚が、むしろ強かったです」

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