本田圭佑も疑問呈す「ラーメン1000円の壁」の現実 「守るか越えるか」人気3店の店主に聞いた本音

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東京商工リサーチが2022年11月に発表した調査によると、昨年11月現在、値上げしたチェーンが最も多かった業態は「中華・ラーメン」だった。大手外食チェーン122社のうち、2022年に値上げを公表したのは82社105ブランドで、その中で「中華・ラーメン」は18ブランドで最多となっている。

ラーメンの価格はこれからも上がっていくのか? 本田氏の言うように2000円のラーメンは現れるのか? ラーメン店主やラーメン関係者に話を聞いてみた。

サラリーマンのランチとしての「1000円の壁」

大塚にある人気店「Nii」の店主・刈屋幸太さんは、現在ラーメンの価格を900円に抑えている。

「『Nii』が1000円を取らないのは、まだギリギリ努力すれば1000円以内で収められるからです。

サラリーマンのランチを考えると、定食屋で600円台で味噌汁やご飯おかわり自由のようなサービスがあるお店がまだまだたくさんあります。

平日のランチで2000円だと今の日本の収入では食べに来ないと思います。逆にギリギリ1000円までなら気にしない人が増えてきていると思います。1000円超えたらランチはラーメンではなく、ほかのものを食べに行くでしょう」

東京都豊島区南大塚のラーメン店「Nii」
東京都豊島区南大塚のラーメン店「Nii」(筆者撮影)

サラリーマンのランチという視点で考えると、「1000円」というのはラーメンに限らず1つの基準になってくるだろう。安くて美味しいチェーン店との横並びで考えると、1000円が限界と考える店主の気持ちを理解できるという人は少なくないだろう。

つけ麺の名店「六厘舎」では現在つけ麺を880円で提供。同じグループの別ブランド「舎鈴」はラーメンが690円と安い価格をキープしている。店主・三田遼斉さんには価格についての並々ならぬ思いがある。

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