日高屋が中華そば390円を今でも守る確かな理由【再配信】 他のメニューを上げても看板メニューは上げない

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長らく、「中華そば」の価格を390円に据え置いてきた日高屋。背景には、堅く守ってきたポリシーがあった(筆者撮影)
【「日高屋」を展開するハイデイ日高は12月10日、「長期化する原材料価格やエネルギー価格の上昇、物価高騰の影響が大きく、企業努力だけでは補えない状況となっている」として、商品全体の7割に当たる約150品を12月20日から値上げすると発表しました。
中でも看板商品の「中華そば」も390円から420円に値上げ。2002年の日高屋1号店開業以来初の値上げが話題になっています。この度、値上げを発表しましたが、ここに至るまでには、堅く守ってきたポリシーがありました。
(本記事は、2023年2月17日配信「日高屋が中華そば390円を今でも守る確かな理由 他のメニューを上げても看板メニューは上げない」の再配信です。値段等、当時のものが含まれますが、ご了承ください)】

原材料価格の高止まり、人件費・物流費・光熱費の上昇などを背景に、空前の値上げラッシュが日本経済に波及している。外食産業も例外ではなく、最近では日本マクドナルドが2023年1月に主要メニューを値上げしたのは象徴的だ。

代表的なメニューの1つであるハンバーガーは150円→170円となった。平日65円という破格の値段で売られていたこともある2000年頃を思い出せば隔世の感がある。

そんな中でも看板メニューの低価格を守り続ける外食チェーンがある。2023年2月に創業50周年を迎えたハイデイ日高が関東地方を中心にチェーン運営する「熱烈中華食堂日高屋」の中華そばだ。税込み390円。チャーシュー、焼き海苔、ネギ、メンマが添えられたシンプルな醤油ベースのラーメンで、庶民の味方ともいえる価格設定である。

タンメン、餃子、定食などは10~50円値上げ

ハイデイ日高は2月15日、3月から日高屋のセットメニューのリニューアルとともに主なメニューの価格を引き上げると発表した。2022年8月に続く値上げとなる。たとえば以下のような内容だ。

野菜たっぷりタンメン 570円(+20円)(2022年8月にも30円値上げ)
餃子(6個) 270円(+20円)(2022年8月にも20円値上げ)
チャーハン 490円(+10円)(2022年8月にも20円値上げ)
肉野菜炒め定食 780円(+30円)(2022年8月にも40円値上げ)
唐揚げ定食 790円(+30円)(2022年8月にも50円値上げ)
キリン一番搾り(中ジョッキ) 340円(+20円)(2022年8月にも30円値上げ)

一方、2022年8月の値上げに概ね10~50円を上乗せしたのに、中華そばは390円のまま据え置きにした。

「日高屋」の始まりは現会長・神田正氏が1973年2月にさいたま市大宮区で開店した中華料理 「来来軒」。一軒の町中華だった。1994年には「ラーメン館」の展開を開始、1998年に商号を株式会社ハイデイ日高に変更し、2002年から現在の主力業態である「日高屋」の展開を開始する。

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