「円満な家族関係に満足している」と答えた人の割合は、2010年代後半にかけて減少傾向となっていましたが、近年は少しずつ持ち直しの気配を見せています。聴取を開始した1992年以来の最低値だった2018年46.4%から2020年49.8%、そして2022年は51.7%まで上昇し、男性1位に躍り出ました。
つられるように「家族とすごす時間を増やしたい」「家族に誕生日などでプレゼントすることが多い」「家族共通の趣味がある」についても、同様に伸びて男性1位となっています。
38.9%(全体1位) 全体平均:35.0% *2020年36.0%(男性4位)
21.7%(全体1位) 全体平均:16.5% *2020年19.6%(男性3位)
2020年調査の結果との違いを見たときに、個人的に最も意外だったのがこの「高める」という特徴でした。何かに熱心になることがなくどこか冷めた面があった40代おじさんが、好奇心を持って自分磨きをしようとしているだなんて思いもよらなかったのです。
では、学んだことや得た知識・教養をどう生かそうとしているのでしょうか? 次に挙げる4つの項目がヒントになるかもしれません。
36.7%(男性1位) 全体平均:34.9% *2020年35.3%(男性1位)
54.4%(全体1位タイ) 全体平均:46.5% *2020年58.3%(男性1位)
36.2%(男性1位) 全体平均:34.6% *2020年33.5%(男性3位)
21.7%(全体1位) 全体平均:13.9% *2020年19.9%(男性2位)
40代おじさんは、今の日本の状況について問題意識を持っていそうです。そして、「社会のために役立つことをしたい」「世の中にある問題を解決したい」と考えている。そのような気持ちから、学び続けたり、知識・教養を高めたりしていると捉えるのは飛躍が過ぎるでしょうか。
ちなみに、「何か社会のために役立つことをしたい」と答えた30代男性は25.0%(全性年代中最下位)にとどまっており、40代おじさんとは11.2ポイント差と意識差が大きくなっています。
また、「何か社会のために役立つことをしたい」人が2020年から増えたのは20・40代男性。「仕事を通じて世の中にある問題を解決していきたい」人が2020年から増えたのは 30・60代女性と40代男性。つまり、どちらも増えていたのは40代おじさんのみで、他の生活者の意識とは正反対の推移を見せています。
「人前でキスすること」に抵抗がない
67.6%(男性1位) 全体平均:67.3% *2020年54.4%(男性4位)
41.6%(男性1位/全体3位) 全体平均:36.4% *2020年32 .6%(男性2位)
11.3%(全体1位タイ) 全体平均:6.5% *2020年8.8%(男性3位タイ)
意外な調査結果のオンパレードとなっていますが、まだまだ続きます。自分の経験がすべてだと思い込み、固定観念にとらわれていると思われがちな40代おじさんですが、今やそのような頑固さはみじんも感じさせません。
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