3月中旬に発売された「VAIOフォン」。ソニーから独立したVAIOと、MVNO(仮想移動体通信事業者=通信事業者からインフラを借り通信サービスを提供する)の先駆けである日本通信が共同で記者会見を開き、発表したものだ。
満を持して発表されたこの新端末だったが、業界関係者の多くを「ガッカリ」させることになった。製品スペック、デザインとも、これまでのパソコンにおける「VAIOブランド」のイメージとは違った、数あるアンドロイド端末の中でも「中位モデル」という印象のものに過ぎなかったのだ。
とんでもない「体たらく」
夏野剛氏は今回の発表を受け、「とんでもない形での発表になってしまった。ハイエンドなVAIOのイメージとはかけ離れた製品だ。あえて言うが、これでVAIOスマホの未来はもうなくなった」と語る。
具体的に何がまずかったのか。夏野氏は、主に2つの点について、「VAIO経営陣のとんでもない『体たらく』だ」と指摘する。
まず1つはやはり、発表された製品の「質の低さ」についてだ。「一応アドバイスだけでも(開発に)協力したのなら、もうちょっと尖った、面白いスマホを出すだろう……というユーザーの期待を、今回120%裏切ってしまった」(夏野氏)。
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