睡眠の質が低い人が知らない「腸」の重要な役割 便秘や下痢のときに腸はどうなっているのか

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眠りにも関係する「腸のしくみ」を説明します(写真:Ystudio/PIXTA)
リモートワークの増加で生活が不規則になるなどの影響で、睡眠の悩みを抱えている人は少なくありません。そうした中で、睡眠の質を左右するものとして近年注目されているのが腸です。「ウンチ博士」として知られる辨野義己氏が、睡眠と腸の関係を解説した書籍『最高の睡眠は腸活で手に入る』より一部抜粋してお届けします。

睡眠と腸内環境との関係

日頃、よく眠れていますか? 寝つきはどうでしょう。夜中や早朝に目が覚めてしまうことはありますか?

あるいは「目が覚めても疲れが取れていない」とか、「日中もなんとなく眠りが足りない気がする」というのもよくある悩みです。

睡眠時間には個人差があり、私のように平均より短くても熟睡感を得られる、いわゆる「ショートスリーパー」もいます。一定の睡眠時間は「量」として必要ですが、すんなりと寝つくことができ、途中で目覚めることがなく、すっきりと起きられる、こうした睡眠の「質」がとても大事です。

ところが最近は、不安や心配事を抱えたり、コロナ禍でリモートワークが増えて生活時間が不規則になるなど、睡眠の質を落とす人が増えているようです。

そのため自然な眠りに誘われるような心身のケアや寝室の環境整備など、睡眠対策への関心が高まっているようです。

たとえば、赤ちゃんは「眠いと手足が温かくなる」とよくいわれますが、大人でも手足など末梢の体温が上がり、体の中心部の体温が下がると寝つきやすくなります。そのため眠りにつくときに体温が下がるようであれば、寝る前にお風呂に入るようにしたり、暑い夏、寒い冬には寝室の温度を心地よく保つ、リラックスできるような寝具や衣類を取り入れたりすることなども有効だといわれています。

さらにわかってきたのは「睡眠と腸内環境との関係」です。眠りを司る脳の睡眠中枢と、消化器官である腸に関係があるなんて、にわかには信じられないかもしれません。

因果関係はわかっていない部分も多いですが、決して無関係ではないことがさまざまな事象から明らかです。腸をよい状態に保つ「腸活」によって、上質な睡眠も得られるとしたらうれしい限りです。

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