東大「推薦入試」小学生でも意外に解ける納得の訳 求められているのは「知識」で解くことではない

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どちらもとてもいい解答だと思うのですが、工学部の問題だということを考えると、Aの解答をした生徒のほうが評価されることと思います。

工学部というのは、新しいものを作り出すエンジニアリング・いろんな人の「実用」を目指す学問を行うといえます。

それに対して、理学部というのは、自然法則や物質の原理の追求などを目指す学問だといえます。要するに、「誰に、どんな風に使ってもらえるのか」ということを考える人の方が、工学部にマッチしている人材だといえるのではないでしょうか。

Bの解答は理学部や文学部向き

もちろんBの解答もいい解答だと思いますが、これは自然法則の発見がどのように行われたのか、というところに独創性を持っているので理学部や、また遺伝の法則の発見がどのようになされたのかについていろんな本を読んでいる人材だと考えて文学部など、別の学部向きの解答だと考えられるでしょう。

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つまり、これらの入試問題は「マッチング」の意味も含まれているといえるのではないでしょうか。ただ「素晴らしい学生が取りたい」ということではなく、「その大学・学部とマッチした人材を取りたい」という意図がある問題なのだといえるのです。

いかがでしょうか。今後、入試形態もどんどん多様化し、知識の量を評価する時代から、「あなたはどう思うか?」が評価される時代に変化していくと思われます。

そんな中で、今回の問題である「あなたが特に独創的であると感じた発明や発見を考える」というのは、いい頭の体操になるかもしれません。ぜひ、みなさんなりの解答を考えてみてもらえればと思います!

西岡 壱誠 現役東大生・ドラゴン桜2編集担当

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にしおか いっせい / Issei Nishioka

1996年生まれ。偏差値35から東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「独学術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。

そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立。全国の高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「スマホ学園」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。

著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計40万部のベストセラーになった。

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