東大「推薦入試」小学生でも意外に解ける納得の訳 求められているのは「知識」で解くことではない

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一般入試でもそうですが、東大は「どれだけ物事を記憶しているか」「どれだけのことを知っているか」を問う問題は基本的に出しません。普段の日常生活を送る中で、いかに「考えて」生きているのかを問う場合が多いです。

そしてこれらの推薦の入試問題でもそれは変わりません。どれだけの発明・発見を知っているかということを問う問題ではなく、このように「あなたの考える独創的なもの」を、「自分で」考えることを求める問題が出されています。

逆にこの問題、知識で解こうとすると失敗します。勉強して知識を身に付けると、たくさんの発明や発見を知って、逆に自分の知識の中でこの問題を答えようとしてしまうのです。

「自分で考えること」が求められている

この問題を出題すると「LED電球は非常に世の中によい影響を与えた発明だ」とか「プログラミングのためのC言語などの発明は重要だ」とか、世間一般のすごい発明や発見について答えを考える人が多いと思いますが、実はそれらの解答って、「じゃあなんでそれが独創的なの?」と聞かれたときに、あまり答えがはっきり答えられなかったりします。

問題文では、「あなたが」独創的だと思う発明や発見を1つ取り上げなさい、と書いてあります。それなのに、肝心の「あなた」が抜け落ちてしまっては意味がないのです。「自分で考えること」が求められているのに、「知識」で答えてしまうのは非常にもったいないのです。きちんと、「自分が」思うことを答えなければならないわけです。

意外かもしれませんが、こういった問題は子どものほうが解けることがあります。例えば、この問題を僕は多くの学校で出題し、小中学生にも解答をしてもらっています。そうすると、意外な答えが出てくることがあって、面白いです。

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