フィット改良「e:HEV RS」乗ってわかった進化 4代目マイナーチェンジで走り激変、安全性強化も

✎ 1〜 ✎ 99 ✎ 100 ✎ 101 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
ホンダ・フィット「eHEV RS」
シンプルな表示内容でまとめられたディスプレイ(筆者撮影)

発電用モーターの出力向上分をうまく活用した「減速セレクター」もRSの専用装備だ。ステアリングのパドルシフト操作で減速量(回生量)が4段階から選択できるから、山道でのリズミカルな走りには最適だった。

なお、RSはガソリンモデルの設定もある。車両重量1110kgとe:HEV RSよりも100kg軽量で、195万9100円の車両価格は同38万7200円安い。さらに今回のマイナーチェンジでは1.3L(98PS/118N・m)から1.5L(118PS/142N・m)へと排気量を拡大し、フィット全体の魅力を大幅にアップさせた。

先進安全技術群である「Honda SENSING」も機能強化した。ホンダが「渋滞時運転支援機能」と称する65km/hまでの車速域でもステアリングの操舵支援(ホンダではLKASと呼ぶ)が可能になり、前走車がいなければ設定速度での走行、前走車がいれば車間距離を一定に保ちながら走る「追従走行」が可能なACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)そのものも画像解析技術の進化で加減速制御がよりスムースになった。

アクセルの急な踏み込みによる事故を抑制

加えて、「急アクセル抑制機能」も追加された(ホンダでは軽自動車「N-WGN」に続く採用)。これはアクセルペダルの急な踏み込み(誤った運転操作)をシステムが検知すると、警告ブザーとディスプレイ表示でドライバーにアクセルペダルから足を離すよう知らせつつ、5秒間はアクセル操作を電子的にキャンセルする先進安全技術だ。

仮に、その後も踏み続けている場合は、30km/h以下となるように速度調整して運動エネルギーを一定以下に抑える。加速させたいときにはペダルを踏み直すだけでいい。

目を見張るのはロバスト性の高さで、一般的な運転環境では必要としない急なアクセルの踏み込み操作を、ペダルの踏み込み量と踏み込み速度、さらには前後の運転状況などから総合的に判断している点だ。

よって、車両の前方に障害物がない状態でも機能するので、いわゆる「踏み間違い事故」の抑制にも期待がもてる。しかも、システムが判断するトリガーはあくまでもアクセルペダルの急な踏み込みだけなので、前進時だけでなく後退時にも機能する。急アクセル抑制機能は車両のスマートキーへの登録(ディーラー作業で5500円)のみで使用可能だ。

東洋経済オンライン「自動車最前線」は、自動車にまつわるホットなニュースをタイムリーに配信! 記事一覧はこちら
西村 直人 交通コメンテーター

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

にしむら なおと / Naoto Nishimura

1972年1月東京都生まれ。WRカーやF1、さらには2輪界のF1と言われるMotoGPマシンでのサーキット走行をこなしつつ、4&2輪の草レースにも精力的に参戦中。また、大型トラックやバス、トレーラーの公道試乗も積極的に行うほか、ハイブリッド路線バスやハイブリッド電車など、物流や環境に関する取材を多数担当。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)理事。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。(財)全日本交通安全協会 東京二輪車安全運転推進委員会 指導員。(協)日本イラストレーション協会(JILLA)監事。★Facebook「交通コメンテーター西村直人の日々

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事