発電用モーターの出力向上分をうまく活用した「減速セレクター」もRSの専用装備だ。ステアリングのパドルシフト操作で減速量(回生量)が4段階から選択できるから、山道でのリズミカルな走りには最適だった。
なお、RSはガソリンモデルの設定もある。車両重量1110kgとe:HEV RSよりも100kg軽量で、195万9100円の車両価格は同38万7200円安い。さらに今回のマイナーチェンジでは1.3L(98PS/118N・m)から1.5L(118PS/142N・m)へと排気量を拡大し、フィット全体の魅力を大幅にアップさせた。
先進安全技術群である「Honda SENSING」も機能強化した。ホンダが「渋滞時運転支援機能」と称する65km/hまでの車速域でもステアリングの操舵支援(ホンダではLKASと呼ぶ)が可能になり、前走車がいなければ設定速度での走行、前走車がいれば車間距離を一定に保ちながら走る「追従走行」が可能なACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)そのものも画像解析技術の進化で加減速制御がよりスムースになった。
アクセルの急な踏み込みによる事故を抑制
加えて、「急アクセル抑制機能」も追加された(ホンダでは軽自動車「N-WGN」に続く採用)。これはアクセルペダルの急な踏み込み(誤った運転操作)をシステムが検知すると、警告ブザーとディスプレイ表示でドライバーにアクセルペダルから足を離すよう知らせつつ、5秒間はアクセル操作を電子的にキャンセルする先進安全技術だ。
仮に、その後も踏み続けている場合は、30km/h以下となるように速度調整して運動エネルギーを一定以下に抑える。加速させたいときにはペダルを踏み直すだけでいい。
目を見張るのはロバスト性の高さで、一般的な運転環境では必要としない急なアクセルの踏み込み操作を、ペダルの踏み込み量と踏み込み速度、さらには前後の運転状況などから総合的に判断している点だ。
よって、車両の前方に障害物がない状態でも機能するので、いわゆる「踏み間違い事故」の抑制にも期待がもてる。しかも、システムが判断するトリガーはあくまでもアクセルペダルの急な踏み込みだけなので、前進時だけでなく後退時にも機能する。急アクセル抑制機能は車両のスマートキーへの登録(ディーラー作業で5500円)のみで使用可能だ。
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